交渉スキルって何か説明できる?~「プロフェッショナル・ネゴシエーターの頭の中」などを読み解く

日常多頻度で見聞きするけれどもいざ説明しようとするとしどろももどろになってしまう言葉や概念って多くないですか。

それを気づいた時にまめにリサーチして自分で考えてみる習慣の有無は、その後の人生に大きな影響を与えますよね。

実際、最近僕が気になって改めて本を読んで深堀りした言葉がタイトルにある「交渉」です。

「双方の利害を調整して落とし所を探り、Win-Winな状態を目指すことでしょ!」という声が聞こえてきそうですが、このままでは抽象的でそのままビジネスの現場に乗り込むには心もとないですね。

僕は仕事柄交渉ごとが多いこともあり、改めてアマゾンで検索してためになりそうな以下の三冊を読んでみました。
  • プロフェッショナル・ネゴシエーターの頭の中(藤井 一郎)
  • 武器としての交渉思考(瀧本 哲史)
  • 戦略的交渉入門 (田村次朗、隅田浩司)


これらの中で自分の経験もふまえ、すぐにビジネスの現場で活かせ、ためになる戦術を3つご紹介したいと思います。
  • アンカリングされたら根拠の説明を求め、斜め方向の譲歩項目を探る
  • 譲歩項目は自分と相手にとっての価値づけと優先づけをもとに行う
  • 自分の認知バイアスを常に意識する


アンカリングされたら根拠の説明を求め、斜め方向の譲歩項目を探る



アンカリングとは最初に提示された価格などの枠組みがアンカー(基準点)となってその後の交渉の心理的基準になることを指します。

売り手からのいわゆる価格の「ふっかけ」が典型的なアンカリングの一つですね。

上記の本などでも交渉術の原則として、最初にアンカリングしておくことは自分主導で有利に交渉を進められると紹介されています。

僕もこれまで何度も遭遇しています。

「社長に8%でOKって言っておいたから!」と、既成事実をつくって自社に有利な条件にもっていこうとする人。

「これまでの開発費を考えると、1000万円でお願いしたい。またもう1社からも引き合いがあるので早めにご決断を」などと見え透いたことを言ってくる会社もあります。

上記のアンカリングの何が問題かというと、上記のような根拠の説明がほとんどなく一方的なアプローチの場合、相手の不信感を招き結局取引が成立しないことがほとんどだからです。

人間は感情で行動する生き物なので、不信感を生み出すとその後が続かなくなりがちです。

金額の交渉をする前にまずは人と人のラポール(心が通い合っている状態)を築くことが必要ですね。

ここがクリアできるとお互い本音で話すことができ、単純な価格以外の相互の譲歩条件を考えやすくなります。

譲歩項目は自分と相手にとっての価値づけと優先づけをもとに行う



逆に自分がアンカリングされた場合、どう対応すべきかなんですけど、体系立てて考える必要があります。

自分の想定していた条件とかけ離れていた場合、そこで諦めて別の相手を探したり、値引き交渉をするアプローチではうまくいかないことがほとんどだと思います。

上記書籍では、ゼロイチ思考に陥らないことが大事だと紹介されています。

お互い利害が一致していないのは当たり前なので、初回の片方からの条件提示からが交渉の本番ですよね。

事前に双方の譲歩できる条件を複数洗い出しておき、何を重要視しているかの仮説を立てておく必要があります。

そして自分にとっては価値が低く、相手にとって価値の高いものを安価に提供することで取引を成立させることができるのが理想です。

そうすることで直線上の価格交渉から抜け出すことができます。

最初の自分の仮説が間違っている可能性もあるので、譲歩できる条件を複数出して相手に選ばせるという手法が上記書籍では紹介されています。

同じ会社でも立場によって重視している項目が異なることも念頭におく必要があります。

こうした過程においても人間同士の感情的つながりが大切になります。

双方の上長や決裁者を仮想的として、現場同士の仲間意識を醸成するのもよいアプローチであることが書籍で紹介されています。

そういえば転職時の面接官が、最終面接の決裁者を仮想的としてどうやって攻略しようかと親身になってアドバイスしてくれたことを思い出しました。

当時とても勇気づけられた記憶がありますが、その面接官からすれば戦術的な接し方だったのでしょう。

自分の認知バイアスを常に意識する



本記事での書籍や経験に基づく交渉術のポイント3つ目です。

自分がどうしても実現したい案件の交渉で気をつけないといけない点です。

会社の損得とは関係なく、自分個人の思い入れが深くやり遂げたい案件ってありますよね。

その想いは実現に向けたパワーとなるのでとても大事だと思うのですが、人間って何かに囚われすぎると他の側面が見えづらくなってバイアスがかかってしまいがちです。

交渉の基本として、時間が許す範囲で複数の選択肢を同時にもっておくことが自分に有利に働くわけですが、上記のようにこだわりがありすぎると、客観的な複数の比較をないがしろにしてしまうことがあるからです。

自分の過去の経験上でもあるあるです。

それが最良の選択であることを示すために、根拠となる情報を集めて会社を説得しようとしてしまうのです。

比較しているようで、実はニュートラルに比較しておらず、バイアスかかりまくりの情報になっているという。。

バイアスという意味では、自分の感情も会社の損得という意味ではバイアスになりやすいので、交渉時は意識的に自分の感情をコントロールしていく必要がありますね。

相手への一時的なネガティブな感情は、その後取引がまとまれば取るに足らないものだったと気づくことがほとんどですからね。

まとめ



さていかがだったでしょうか。

交渉とは何も会社間の取引に限るものではなく、家族との日々の生活、就職と転職、買い物など、僕たちの毎日の生活で直面している事象です。

改めて戦術を体系的に整理して考えておくことは、確実に生きやすくなるはずです。

深堀りしてみたいと思った方はこちらからどうそ。


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