『妻と僕の小規模な育児』第1巻の感想~子育て予定/最中の親は共感必至

話題となっていた『妻と僕の小規模な育児』第1巻を読んでみました。



出産から小学校までの子育てにおける親の不安や期待、夫婦関係の悩み(結構なネガティブ度合い)がとてもリアルに伝わってくる作品です。

真面目に正面からとらえると、子育てに関わる悩み度合いの世の中央値よりネガティブにふれている事例となるかと思いますが、著者の絵のタッチが柔らかく愛のある表現になっているので、ほんわかした雰囲気で読み進め、気づいたら「だよね~」と共感せずにはいられない展開となっています。

冒頭は子供作るべきか、そして決心した後の出産直前の夫の悩みや不安が描かれています。

子供は欲しいけど、自分が本当に育てられるのか、経済的にやっていけるのか、自分の時間がもてなくなったらどうしようと悩みはつきませんからね。

その後も初めて誕生する自分の遺伝子を受け継いだ子供に障害があったらどうしようと、とてつもない不安に襲われます。

あるあるの経験です。

この作品ではその不安が現実のものとなり、長男は聴覚に障害をもって生まれてくるのです。

ほどなくして生まれた次男くんの方は、言葉をあまりうまく話せず頭蓋骨が大きめというまたまた大きな困難を背負って生まれてきます。

その後二人の子供が成長していく過程では、家庭内育児の不安や失敗、学校でのいじめの問題などがリアルに描かれていきます。

実際に自分がこの作品のような境遇だったらと思うと想像を絶する気苦労がつきまとうだろうと思います。

しかし本作品を読んでいて悲壮感は感じられません。

ひとえに著者の妻や子供への愛情を根底にあり、それが作風に反映されているからでしょう。

学校から長男の問題行動を多数指摘されたことで夫婦間の喧嘩が多発し、妻が夫に強烈なパンチを繰り出すコマが描かれた直後、知能テストで実は長男が「ギフテッド」(平均よりも、顕著に高度な知的能力を持っている人)であることがわかります。

ここから長男のポジティブな側面が描かれ、夫婦仲も改善していくのです。

愛情と解釈による新たな物語を信じることができれば人は変われるというメッセージを受け取りました。

子育て世代の方はぜひ手にとってみては。

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