今こそ読みましょう~【感想】結婚滅亡: 「オワ婚」時代のしあわせのカタチ

自宅勤務推奨となる企業が増え、東京ロックダウン説が高まる中、どうやら世間では「コロナ離婚」が増えているとか。

「リモート離婚」コロナ拡大テレワークで家庭不和?(日刊スポーツ 2020/3/22)

コロナ離婚?窓口に殺到 外出自粛で夫婦関係悪化も(テレ朝News 2020/3/19)

AIなどのテクノロジーの急速な進化と導入、少子高齢化と経済低迷、働き方改革、そして今回の新型コロナウィルス問題と、今まさに時代の大きな変革期といえると思います。

家族、結婚、仕事のあり方について「ステレオタイプ脅威」に侵されることなく、現状の社会通念が生まれた歴史的背景を知り、未来に向けて自分なりの考え方をもっていく必要がありますね。

タイトルに掲げた本書はまさにこの「結婚」という概念を江戸時代から遡って振り返りつつ捉え直すのに最適な内容となっています。

結婚滅亡


家族とは?



本書によれば家族とは以下のように定義づけられます。

家族とは、構成するメンバーの経済的生活の成立と精神的安定を機能とする契約に基づいた集団であり必ずしも共住を前提としない



そして結婚とは自ら新たな「家族」を手にする契約行為となります。

その形態は時代や国、個人の考え方により多様であって絶対的正解がないのは明らかです。

先のニュースにあったように自宅勤務が増えることにより夫婦関係も影響を受けるわけで、配偶者が自宅に長時間いるとストレスがたまるからと、毎日大きな出費をしてファミレスに居座る生活を続けるのは無理がありますよね。

そうした夫婦間のギクシャクした関係の最大の被害者は大抵幼い子供になります。

しかし親は離婚して子供と暮らせなくのは嫌なので、上記のストレスを抱えたまま、子供にもストレスを与え続け、更に状況を悪化させていくという構図になりがちです。

面倒でストレスのかかる決断を先送りにして「耐え忍ぶ」のは結局誰も幸福にしないので、こうした局面で一番大事なのは、どうすべきかをじっくり考え、勇気をもって行動を起こすことだと思います。

行動を起こす恐怖に勇気をくじかれないように心がけたいものです。

日本人は集団主義?



その他、本書には気づきを与えてくれるファクトデータや、フレーズが散りばめられており、今こそ読むべき内容だと思いました。

僕が印象に残った箇所とその理由を記すとこうなります。

日本人は「なんでもかんでもみんなと一緒がいい」のではなく、「みんなと一緒ならリスクがない」かどうかを判断し、そうであれば一緒にするし、「みんなと違い方がメリットがある」と考えれば違うものにするという、あくまで個人もしくは自分の群れ単位の損得判断が根底にあります。



日本人は集団主義で同調性が高い人種だとステレオタイプ思考としては捉えられています。

実際「日本人は集団主義か個人主義か?」という問いに対して7割の日本人が「集団主義だ」と回答したようです。

しかし、問を変えて「あなた自身は集団主義か個人主義か?」と聞くと、今度は5割の方が「自分は個人主義だ」と回答する結果になった書かれています。

また、日・米・中・韓の4カ国の高校生に「友達に合わせていないと心配になるか」というアンケートを行うと、男女とも米国高校生が群を抜いて「はい」、つまり空気を読み友人との同調を気にするという結果になったそうです。

どういうことかというと、日本人が「みんなと一緒がいい」と考えるのは、他人の目を気にして個人の損得勘定としてその方が「得」と判断しているということになります。

本書では結論として、個人の損得で選択することが、実は集団利益を生むというのが日本人的個人主義=「お互い様」の精神にもつながるとまとめています。

上記ベースにコロナウィルス関連の問題を考えると、トイレットペーパーを「1人1個まで」と書かれているのにいくつも買い占めようとする行為は一見自分の得になるように見えますが、その場で店員や周囲の客に白い目で見られて顔を覚えられ、次から店で気まずい思いをすることになるという愚かな行為といえますね。

インサイドコミュニティとは?



どこかのコミュニティに安心な居場所を求めるのではなく、安心なコミュニティは自分自身の内面に築いていくという視点をもつ。



これこそこれからの時代に求められる思考・行動様式なのでしょう。

国家、会社・学校、家族、夫婦、趣味の集まりなど多様なコミュニティが存在する中、これまでの流動性が低かった社会ではどこかの安定的なコミュニティにどっぷりと浸ることが個人の精神的・経済的安定につながっていました。

ところが少子高齢化と経済低成長、テクノロジーの急速な発展などにより上記の安定的コミュニティを維持することが難しくなり、そこへの帰属を拠り所にする生き方は逆にとてもリスクが高いものとなってしまったわけです。

沢山の外部コミュニティに少しづつ関わり多様な役割を担うことで、自分の中に新たなインサイドコミュニティを蓄積していくことが自分の精神的充実と成長につながるという考え方です。

副業の推奨などはまさにこの考え方にあてはまりますね。

10年後も確実に生き残れる会社など存在しないわけですから、個人としてのスキルを蓄積して自信をつけることがどんな環境になっても生き残れることにつながりますからね。

同様な思考で結婚をとらえると、今まで自分がいかにステレオタイプ脅威に頭を支配されていたかを気づく方も多いのではないでしょうか。

エモクラシー時代を生き抜く



多様性、多様性と口ではいいながら、なかなか他人の多様性を認められない人も多い。それは、「自分自身の中にも多様性があるのだ」ということに気付けていないからだと思っています。



結婚にまつわる価値観の対立、SNSでの炎上・集団いじめ、コロナウィルス対策に関する対応につき、自分の意見と異なる相手を敵とみなして互いにいがみ合う構造(≒怒りのエモクラシー)はあまり生産的ではないですよね。

怒りの感情を相手にぶちまけるのでなく、まず自分の中の多様性と変化を認識し、その上で他人の心を読み解けば上記とはもう少し異なる対応ができそうです。

そういう自分も時折怒りの感情を抱えてしまうことがあります。

所詮自分も個人主義だと思っているので、他人の多様性を理解した上で接している自分が好きなので、自分が好きな自分になれるように他人と冷静に接していきたいと考えています。

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