”僕の妻は感情がない” 1巻の感想~タクマさんと読者には感情があふれる漫画です

漫画・アニメに登場するロボットといえば鉄腕アトムとドラえもんが代表選手ですが、その後はガンダム、ヱヴァンゲリヲンを筆頭に人がロボットに乗り込むヒーロー系作品の系譜がずっと続いているように思います。

本作品はそんなロボットものという日本のポップカルチャーの系譜を受け継ぎつつも、ロボットを独身男性の「妻」役としてガチで描いた作品です。

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タイトルにある通り、ロボットなので情報を処理しているだけで感情はありません。

しかしその行動や外見が一定レベルに達していれば、人間の方は十分に愛着を感じてしまう生き物なのだということを否が応でも感じさせてくれます。


さて、本作の魅力ポイントを簡単にご紹介しておきます。

「妻」ロボットのミーナは、基本料理と食器洗いだけができる中古の安物家電ロボットという設定で、まずここがグッとくるところです。

限定的機能しかない中健気に振る舞う姿に共感しやすくなりますよね。

そして主人公のタクマは読者である男性の妄想を一つづつ実行にうつしてくれるわけですよ!
  • 料理している妻の後ろ姿をながめる
  • 一緒の布団に寝る
  • 公園にピクニックに行く
  • 作ってくれた弁当を会社に持っていく
  • 外出中でも直接通話する
  • 結婚指輪を買ってプレゼントする
  • 妹を紹介する
  • 一緒にお風呂に入る
  • ハグする
  • 誕生日ケーキを作ってもらって二人で祝う


これらのやり取りの中で特に以下の3つのシーンに心を動かされましたね。

突如降ってきた雨の中でのタクマの葛藤とミーナの振る舞い



ミーナは家電ロボットなので雨にあたったらヤバいと思いますよね。

でもミーナの性能としては防水保護等級8級なので一切問題なく、バッテリーが少なくなり動けなくなった中、人間を気遣うようにプログラムされているため、日が暮れる前にタクマに対して帰宅するよう促すわけです。

でもタクマからしたら、ミーナのことが心配なわけで、ミーナがスリープしたら帰宅すると嘘をついて夜明けまでミーナのそばに寄り添うのです。

情報処理で動くロボットのミーナとしたら、嘘は判断を誤らせるため、嘘をつなかいようタクマに伝えます。

そして実はバッテリーが減った理由として、雨が振りそうなことを検知していながら、タクマのために卵を温め続けたかったからだと述べ、自身のプログラムの問題点を申告するのです。

こうした人間とロボットが葛藤する姿にとても心を動かされます。

今後もこうした葛藤がちょくちょく登場していくことが予想されますね。

タクマの妹、アカリが兄との関係性についてミーナに質問攻め



アカリちゃんもとても可愛らしい女の子なのですが、とても人間っぽくて兄とロボット妻との関係性に興味津々で、根掘り葉掘り聞いていきます。

ミーナさんはお兄ちゃんのこと、好きなの?



いきなり最初の質問がこれですw

そして「どうしよう 性欲止まんない」という心の声とともに、こんな質問まで初対面でぶつけちゃいます。

夫婦のスキンシップ的なのってあるの?



とても素直で妄想を暴走させ、二人の関係性に心を動かされる姿は読者の気持ちでもあるわけです。

自分の身体の中で温めたタオルをタクマの目に覆い膝枕するミーナ



誕生日にケーキを作ってもらい食べたあと、ミーナの身体の電気の力で温めたタオルを目にあて、ミーナに膝枕してもらうタクマ。

男性にとって至福の時間ですw

そしてタクマが横になっていつの間にか寝てしまうと、ミーナがさりげなくタクマの唇をさわったり、胸に手をあてて心臓の鼓動を確かめている姿が描かれ、この1巻は終了します。

ミーナはおそらく単純に何かを確かめるという情報処理に伴う動作を行っていただけなのでしょうが、人間の方が勝手に妄想し感情を読み取る構造になるわけです。

先のアカリちゃんの行動と気持ちにあるように、ロボットが人間っぽい感情を伴うような動きをすれば、人間の方が勝手に感情を感じ取ることができるという構図です。


ロボットに感情はなくても人間の脳がそこに感情を読み取ることができる。

そしてロボットと人間は共生することができる。

これが1巻から僕が読み取った本作品のメッセージです。


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