自分の意識と時間に向き合いましょう~「時間に関する意識調査」 より

博報堂生活総合研究所が20/1/15に「時間に関する意識調査」 ※結果を発表しました。
(※20~69歳の男女が調査対象)

この調査は時間に関わる人の意識・行動について、1999年と2019年、年代別に定量比較したものです。

nathan-dumlao-LPRrEJU2GbQ-unsplash.jpg

以下の4つの発見がありましたのでご紹介しつつ、その要因を考えてみたいと思います。
  1. 20年前に比べ全年代で生活の高速化欲求が大幅に高まっていることがデータでほぼ裏付けられた
  2. 20代-40代では、ゆっくり過ごしたいという低速化欲求をスピードアップしたいという高速化欲求が逆転し、大幅に上回った
  3. 自由時間に予定を入れたいか、入れたくないかという問いに対して、若い年代ほど予定を入れたいと思っている人の割合が高い
  4. 20代では一つのことに集中したい派と複数のことを同時にこなしたい派が半々であった


1) 20年前に比べ全年代で生活の高速化欲求が大幅に高まっていることが裏付けられた



肌感覚として誰しも思うところだと思いますが、なぜでしょうか。

こういうことだろうと思います。

20年前とはIT(情報)環境と経済環境が劇的に異なるということです。

スマホによる4G通信の普及でいつでもどこでもテキストだけでなく動画や画像も瞬時に受発信できるようになりました。

まさに情報の洪水状態です。

自分から情報を取りにいかなくても「あなたにはこれがおすすめです」と情報の方が自動で目の前に訪れてきてくれます。

その一方で日本の経済環境も一変してしまいました。

もはや後進国とさえ言われるようになり、深刻な少子高齢化問題でこの先も明るい見通しは描けていません。

終身雇用や年功序列とった日本型経営も限界を迎え、45歳以上のリストラや若者を搾取するブラック企業・パワハラ問題がクローズアップされています。

そうなると皆不安になり、あせりが生まれますよね。

あせっている中で情報洪水に囲まれるとどうなるか。

更にいい情報はないかと求めてしまう、あるいは無意識のうちに手の中にあるスマホをタップしまくっている状態になります。

気がついたら1時間経っていた、でもあせりは消えない。

よって効率化、つまり生活の高速化欲求が高まることにつながるということではないでしょうか。

2) 20代-40代では、ゆっくり過ごしたいという低速化欲求をスピードアップしたいという高速化欲求が20年前に対して逆転し、大幅に上回った



1)の結果を年代別にみると、若い年代ほど高速化欲求が高まっています。

これはスマホなどのITリテラシーとほぼ相関していますね。

また、豊かな昭和を過ごした50代以上は過去の資産蓄積がある人が多いのに対して20代を中心とする若い年代の人は将来への不安・あせりが高いということから説明できるのではないでしょうか。

別の見方をすると、20年前の1999年は20代でもゆっくり過ごしたいと考える人が生活をスピードアップしたいと考える人を上回っていたことには驚きを感じます。

しかしよくよく考えると、当時20代だった自分も確かに時間にがむしゃらな感覚はなかったように思います。

1999年はiモードのサービスが開始された年でしたね。

場所と時間の成約を受けない情報の洪水はこの後もたらされたというわけです。

3) 自由時間に予定を入れたいか、入れたくないかという問いに対して、若い年代ほど予定を入れたいと思っている人の割合が高い



これは若い人ほどあせりを感じているということでしょうか。

あるいはやりたいことが沢山あって自由時間があれば何かすぐに行動を起こしているのでしょうか。

年をとるほど友人が少なくなるものの、人生経験を積んで孤独を受け入れているということでしょうか。

はたまた年を経て人生経験を積むほど、自分と向き合う時間の大切さを認識しているということでしょうか。

人間には多様な価値観があり、明確な裏付けがないので何とも言えないですが、興味深い傾向でした。

4) 20代では一つのことに集中したい派と複数のことを同時にこなしたい派が半々であった



これはまずい結果だと思いました。

生活を高速化したいと考えている人の割合が多い20代だけ複数のことを同時にこなしたい派が半数います。

あせりが強いので同じ時間に複数のことを同時にこなしたくなる気持ちはよくわかります。

しかしこれ、科学的には生産性を下げることがわかっています。

こちら精神科医であり「アウトプット大全」の著者でもある樺沢紫苑さんが動画でわかりやすく解説していますのでご参照ください。



一つのことに集中してやるべきことを終わらせていき、無駄なことに脳を披露させない。

そして朝の脳がすっきりしている時間、スキマ時間、ながら時間、疲労がたまった時間、休日のまとまった時間といった時間の性質に応じて何をやるべきかを使い分けていくと、時間効率が向上するのではないでしょうか。
関連記事

Comments 0

Leave a reply