David SylvianとHYDE~いい音はいいヘッドフォンで魅力が倍増しますね
好きになる音楽って、自分も周りの人に聞いても、ほとんど思春期に何らかのきっかけで好きになった音なんですよね。
精神的に子供から大人へと成長する、感受性が最も豊かな時期だからでしょう。
その頃に脳に刻まれた音は、死ぬまでその人の好みのベースとなっているように思えます。
僕の場合、それがDavid Sylvianの音楽です。
日本でも80年代に青春を過ごした方の中では知名度は高いミュージシャンといえると思います。
ハマる人にとっては墓場にもっていきたいアルバムの1枚にあげたくなるほどの価値ある音楽を生み出しています。
決して大衆受けする音楽ではないですが、好む人にとっては唯一無二の至高の音楽です。
音楽の魅力を他の人に言葉で伝えるのは難しいものがあります。彼の創る音楽の魅力はどう言えばいいのでしょう。
何じゃそれは?
具体的に聴いていただくのが早いですね。
1曲あげるとするならこの曲がいいでしょうね。あの「戦メリ」のボーカル付きバージョン、”Forbidden Colours/禁じられた色彩”です。
この曲の作曲者は言うまでもなく坂本龍一さんで、当時から親交のあった彼に歌のメロディと作詞を依頼されたのがDavid Sylvianなのです。
その化学反応の結果生まれた曲です。
主に彼のボーカル、メロディ、歌詞の魅力が堪能できる曲ですね。
イマジネーション喚起力が半端ない作曲・作詞の才能がわかる曲としては、こちらですかね。”Silver Moon/銀色の月"です。
一見ロマンチックなラブソングですが、歌詞をよく読むと、意味深で一筋縄ではないのです。
ラブソング調なのに、最後に”Believe in no one"で締められるという。。
また、非常にポップな曲調ながら、サビに転じる直前の転調が変則的です。
音楽を体系的に学んだわけではない感性派の人ならではのアプローチですね。
元々70年代後半にJAPANというバンドでデビューして以来、アルバムごとに音楽性とルックスを大きく変化させてきていることがいい意味で刺激的でした。
そのため、直近ではますます前衛的な音になっており、聴く人をますます選ぶようになっています。
しかし、これまたハマる人にとっては何とも心地よいのです。
直近のボーカル入りアルバムの”Manafon/マナフォン”では完全にロック色はなくなり、現代音楽的なアプローチで創られています。
バラバラに即興で奏でられた多数の音の素材を彼が耳を頼りに再構築した上で、自身の歌を重ねて創られた音楽です。
歌といってもいわゆるポップスのメロディや歌い方とは全く異なり、歌と朗読の中間のような唱法ですね。
音楽というか声の入った音響といった方が近いといえますね。
イマジネーション豊かな音楽とは正にこれ!といった感があります。
例えばこの”Emily Dickinson”という曲です。
後半から完全にインストになっていきますが、evan parkerによるサックスと机をたたくような音、シンセ、ボイスなどの絡み方がヤバいです。
あー、書いてしまった。
何て暗い音が好きなんだと思われるでしょう。。
でも僕にとってはこれがたまらなく気持ちいいのです。
そしてこの手の空間的広がりのある音を楽しむには、高音質のヘッドホンが合います。
ヘッドフォンを変えるとこの手の音の価値は何倍にもなります。
先日、そういう思いが急に高まり、比較検討した上でこの開放型ヘッドホンの名機といわれるAKGのK702を買ってしまいました。

娘にはこう言われてしまいました。
AKGはアー・カー・ゲーまたはエー・ケー・ジーと呼ぶオーストリアの音響機器メーカーになります。
音の息づかい、残響、立体的な音場、艶やかな高音の伸びなど、そこら辺の1,000円前後のヘッドホンとは一線を画した音楽体験が得られます。
音楽を聴いた時の心の充足度が圧倒的に異なりますね。
頬にあたる部分が柔らかい生地でできているので、装着時の圧迫感も少ないです。
さて、話は変わりますが、先ほどのForbidden Colorsという曲の話に戻ります。
こちらを聴いてみてください。
歌っているのはDavid Sylvianではなく、HYDEなのです。
hydeファンならご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、彼が最も憧れ、大きな影響を受けているミュージシャンがこのDavid Sylvianなのです。
実際、昨年末の"HYDE Christmas Concert 2017 - 黑ミサ TOKYO -"にあたってインタビューで、彼はこう語っています。
彼のソロデビューアルバム"ROENTGEN"は、David Sylvianへのオマージュアルバムといっていいほど、静寂で幽玄な美しさをもった曲の調子、弦楽器や管楽器の使い方、低音ビブラートなどの歌い方にその影響がみてとれます。
数年前、このアルバムを聴いたとき、日本人でこんな曲を創る人がいるのかと、驚いたことを覚えています。
調べていくうちに、彼が大きく影響を受けた音楽として、David Sylvianのアルバム"Brilliant Trees"や”Secrets of the Beehive"をあげていたことをみて、凄く納得しました。
そりゃ、ルーツが同じなのだから僕も好きになるわけです。HYDEファンの方、上の二つのアルバムを未聴ならぜひとも聴いてみてください。
HYDEのその後のソロアルバム"666"や”FAITH"も聴きましたが、こちらはHYDEの静ではなく動の面をフィーチャーした作品で、自分の好みとは別系統でした。
でも、最新アルバム、「anti」、特に「MAD QUALIA」は無茶苦茶好みです。2019年末の幕張のライブも行き、未だ脳裏に焼き付いています。
人間は多面的なんだなと改めて思った記憶があります。
しかしHYDEはその音楽性だけでなく、年齢と身長が自分より2つ下!ということもあって”ROENTGEN”を聴いて以来、妙に気になる存在です。
最近までは若い世代のファンが多くメジャー過ぎる(笑)ということもあってあまりちゃんと聴いていなかったL'Arc〜en〜Cielも、一通り聴いてみました。
すると、HYDE自身が作曲した曲より、ギターのKENさん作曲でHYDEが歌った以下のような曲がドンピシャで自分の好みだということがわかりました。
"Forbidden Lover"
"花葬”
”虹"
好きが高じてこちらの最新ライブDVDまで買ってしまい、先のAKG K702でよく聴いています。
何とも幸せな時間を過ごせるのでありますw
精神的に子供から大人へと成長する、感受性が最も豊かな時期だからでしょう。
その頃に脳に刻まれた音は、死ぬまでその人の好みのベースとなっているように思えます。
僕の場合、それがDavid Sylvianの音楽です。
David Sylvianの音楽の魅力とは
日本でも80年代に青春を過ごした方の中では知名度は高いミュージシャンといえると思います。
ハマる人にとっては墓場にもっていきたいアルバムの1枚にあげたくなるほどの価値ある音楽を生み出しています。
決して大衆受けする音楽ではないですが、好む人にとっては唯一無二の至高の音楽です。
音楽の魅力を他の人に言葉で伝えるのは難しいものがあります。彼の創る音楽の魅力はどう言えばいいのでしょう。
- 人生の様々な局面~思い出の場所とそこでの感情を喚起させるとてつもない力をもった、映像的な音と意味深な歌詞
- 低音ビブラートのゆれを伴う空間的広がりをもった豊かな声
- ジャンル分けを許さない世界中の音楽要素のミックスから生まれた変則的メロディ、コード進行、リズム、でもポップ
何じゃそれは?
具体的に聴いていただくのが早いですね。
1曲あげるとするならこの曲がいいでしょうね。あの「戦メリ」のボーカル付きバージョン、”Forbidden Colours/禁じられた色彩”です。
この曲の作曲者は言うまでもなく坂本龍一さんで、当時から親交のあった彼に歌のメロディと作詞を依頼されたのがDavid Sylvianなのです。
その化学反応の結果生まれた曲です。
主に彼のボーカル、メロディ、歌詞の魅力が堪能できる曲ですね。
イマジネーション喚起力が半端ない作曲・作詞の才能がわかる曲としては、こちらですかね。”Silver Moon/銀色の月"です。
一見ロマンチックなラブソングですが、歌詞をよく読むと、意味深で一筋縄ではないのです。
ラブソング調なのに、最後に”Believe in no one"で締められるという。。
また、非常にポップな曲調ながら、サビに転じる直前の転調が変則的です。
音楽を体系的に学んだわけではない感性派の人ならではのアプローチですね。
元々70年代後半にJAPANというバンドでデビューして以来、アルバムごとに音楽性とルックスを大きく変化させてきていることがいい意味で刺激的でした。
そのため、直近ではますます前衛的な音になっており、聴く人をますます選ぶようになっています。
しかし、これまたハマる人にとっては何とも心地よいのです。
直近のボーカル入りアルバムの”Manafon/マナフォン”では完全にロック色はなくなり、現代音楽的なアプローチで創られています。
バラバラに即興で奏でられた多数の音の素材を彼が耳を頼りに再構築した上で、自身の歌を重ねて創られた音楽です。
歌といってもいわゆるポップスのメロディや歌い方とは全く異なり、歌と朗読の中間のような唱法ですね。
音楽というか声の入った音響といった方が近いといえますね。
イマジネーション豊かな音楽とは正にこれ!といった感があります。
例えばこの”Emily Dickinson”という曲です。
後半から完全にインストになっていきますが、evan parkerによるサックスと机をたたくような音、シンセ、ボイスなどの絡み方がヤバいです。
あー、書いてしまった。
何て暗い音が好きなんだと思われるでしょう。。
でも僕にとってはこれがたまらなく気持ちいいのです。
そしてこの手の空間的広がりのある音を楽しむには、高音質のヘッドホンが合います。
ヘッドフォンを変えるとこの手の音の価値は何倍にもなります。
先日、そういう思いが急に高まり、比較検討した上でこの開放型ヘッドホンの名機といわれるAKGのK702を買ってしまいました。

娘にはこう言われてしまいました。
これで一人部屋にこもってオンラインゲームとかやっていたら、完全ニートじゃん!
いやいや、ゲームじゃなくて音楽だから!
AKGはアー・カー・ゲーまたはエー・ケー・ジーと呼ぶオーストリアの音響機器メーカーになります。
音の息づかい、残響、立体的な音場、艶やかな高音の伸びなど、そこら辺の1,000円前後のヘッドホンとは一線を画した音楽体験が得られます。
音楽を聴いた時の心の充足度が圧倒的に異なりますね。
頬にあたる部分が柔らかい生地でできているので、装着時の圧迫感も少ないです。
HYDEとDavid Sylvian、その影響
さて、話は変わりますが、先ほどのForbidden Colorsという曲の話に戻ります。
こちらを聴いてみてください。
歌っているのはDavid Sylvianではなく、HYDEなのです。
hydeファンならご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、彼が最も憧れ、大きな影響を受けているミュージシャンがこのDavid Sylvianなのです。
実際、昨年末の"HYDE Christmas Concert 2017 - 黑ミサ TOKYO -"にあたってインタビューで、彼はこう語っています。
10代のころ、僕はデビッド・シルビアンというイギリスのアーティストが大好きで。ハードロックを聴きながらも併行して、その人の暗くて耽美な音楽をずっと聴いてました。その彼が坂本龍一さんの曲に、メロディーと歌詞を付けて、それが“禁じられた色彩”というタイトルになって。その曲が僕のフェイバリットソングとなって、その後、何百回も聴き続けました。今回は『ROENTGEN』というアルバムの英訳をお願いしたLYNNE HOBDAYさんがコーラスとして参加してくれています。彼女も“禁じられた色彩”(「Forbidden Colours」)が大好きで、見事に同じ方向を向いて『ROENTGEN』が作れたんですね。とても幸運でした。今日は一緒に共演できて光栄です。聴いてください。
BARKS記事(2017.12.25)より引用
彼のソロデビューアルバム"ROENTGEN"は、David Sylvianへのオマージュアルバムといっていいほど、静寂で幽玄な美しさをもった曲の調子、弦楽器や管楽器の使い方、低音ビブラートなどの歌い方にその影響がみてとれます。
数年前、このアルバムを聴いたとき、日本人でこんな曲を創る人がいるのかと、驚いたことを覚えています。
調べていくうちに、彼が大きく影響を受けた音楽として、David Sylvianのアルバム"Brilliant Trees"や”Secrets of the Beehive"をあげていたことをみて、凄く納得しました。
そりゃ、ルーツが同じなのだから僕も好きになるわけです。HYDEファンの方、上の二つのアルバムを未聴ならぜひとも聴いてみてください。
HYDEのその後のソロアルバム"666"や”FAITH"も聴きましたが、こちらはHYDEの静ではなく動の面をフィーチャーした作品で、自分の好みとは別系統でした。
でも、最新アルバム、「anti」、特に「MAD QUALIA」は無茶苦茶好みです。2019年末の幕張のライブも行き、未だ脳裏に焼き付いています。
人間は多面的なんだなと改めて思った記憶があります。
しかしHYDEはその音楽性だけでなく、年齢と身長が自分より2つ下!ということもあって”ROENTGEN”を聴いて以来、妙に気になる存在です。
最近までは若い世代のファンが多くメジャー過ぎる(笑)ということもあってあまりちゃんと聴いていなかったL'Arc〜en〜Cielも、一通り聴いてみました。
すると、HYDE自身が作曲した曲より、ギターのKENさん作曲でHYDEが歌った以下のような曲がドンピシャで自分の好みだということがわかりました。
"Forbidden Lover"
"花葬”
”虹"
好きが高じてこちらの最新ライブDVDまで買ってしまい、先のAKG K702でよく聴いています。
何とも幸せな時間を過ごせるのでありますw
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