君が僕らを悪魔と呼んだ頃 2巻のあらすじ、感想・考察~悠介に起こった悪行の報いとこれから
謎と恐怖に満ちたストーリーのあらすじ(一部ネタバレ)
※1巻のあらすじと感想はこちら。

悠介は学友の環の姿から、記憶喪失となる前に自分が殺したと考えられる一之瀬という女の面影を感じる。
どうやら一之瀬は過去、自分の恋人だったことだけ思い出す。
そして会澤という、過去悠介がいじめていた相手とともに、思い出した一之瀬の実家に向かい、過去の出来事への手掛かりを探るのだ。
そこでわかったことは、一之瀬は見ず知らずの暴漢に襲われて妊娠後、姿を突然消してしまったということ。
一之瀬との会話の記憶をたどる中で、新たに気づいたことは一之瀬のこのようなセリフだった。
「最後ぐらい女の子らしく死にたいから一面のお花畑に私を葬って」
心当たりの花畑をシャベルで掘り起こした先から現れたのは、女性ではなく、男性の腐乱死体だった。
死体とともに地面の下から出てきたのは、昔脅した相手を口止めするために撮影した画像や動画を保存したメモリー。
悠介の持ち物が出てきたということは、この死体の男を殺したは悠介とみて間違いないと、会澤はいう。
ここで一つの謎が明らかになる。
会澤が過去に悠介からひどい仕打ちを受けながらも「親友」と称して悠介の記憶を取り戻すための支援を行ってきた理由が。。
もう一人、悠介から過去に背中に大火傷の怪我を負わされたシュウという男。
彼は過去を忘れろ、そうすれば悪魔は蘇らないと諭す。
こうしている中、今後の生き方を探っていた悠介の前に起こったことは、彼を人生を岐路に立たせる。
悠介の母親が通り魔に暴行され、重症を負ってしまったのだ。
悠介の過去の悪魔のような行いへの復讐か。
今後悠介は、復讐の憎悪の念に飲み込まれてしまうのか、はたまた、それを飲み込み返すのか。
飲み込み返すとはすなわち、、、。
感想と考察。3巻以降の展開を予想してみる
くすんだ感じの絵がまだ見ぬ恐怖を増幅させていますね。
この作品のモチーフともなっている記憶喪失。幸い僕は短期も長期も記憶に障害をもった経験はないです。
こちらのエス・エム・エス社が運営するサイトによれば、記憶障害には次の5つのタイプがあることがわかります。
- 短期記憶障害
- 長期記憶障害
- エピソード記憶障害
- 手続き記憶障害
- 意味記憶障害
悠介は直前の物忘れ、家族の名前、生活上当たり前の手順、言葉の意味などの記憶には障害がないことから、エピソード記憶障害になっていると考えられます。
過去に自分が経験した出来事に関する記憶の一部がごっそり思い出せない症状です。
今後悠介が周囲の復讐の念にどう立ち向かっていくのかが一番の読み所ですが、どういう展開になるでしょうかね。
周りからの復讐心を抑え込むべく、再び悪魔の姿を取り戻して恐怖心を周囲に抱かせのでしょうか。
それとも悪魔に心を譲り渡す前に、忘れてしまった過去のエピソードへの手掛かりをつかむべく奮闘し、ついに何かきっかけとして記憶を取り戻し、人間として大きく成長していくのでしょうか。
引き続き、次巻を待ちたいと思います。
※その後発売された3巻のあらすじと感想はこちら。
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