コミック ”ここから今は倫理です ”のネタバレあらすじと感想〜押し付けがましくなく頼りになる高柳先生が魅力
倫理をテーマに高校を舞台とする漫画。優しげで悩ましい表情の倫理教師、高柳先生を主人公として、一話ごとに悩める生徒とこの教師のやり取りで構成されるオムニバス作品です。

不良少女の逢沢いち子。教室で男子生徒とHしているところを高柳に見つかる。
高柳は怒ることなく真剣なお付き合いなら結構、時間と場所が悪いことをだけ伝える。
その一年後、選択授業として偶然高柳の授業を受講することになるいち子。
色気で高柳に誘いをかけるいち子だったが、江戸時代のソープ嬢、花魁を引き合いに出されて教養がない女性に興味はない言われる。そして書道を進められる。
この高柳の言葉がいち子の心を変えていく。
先生たちの綺麗な黒板の字をみてペン字を独学で学び出す。勉強にも前向きになる。
不良友達からの遊びの誘いも断るように。
そんな中、不良男子に学校で捕まり、レイプされそうになっているところを高柳が身体をはって止めに入る。
更に高柳のことが好きになるいち子。
高柳はマックスシェーラーのこの言葉を残していく。
「愛こそ貧しい知識から豊かな知識への架け橋である」
授業で寝てばかりの間幸喜。
授業に興味をもてず、下校後家に誰もいなく、夜遅くに仲間と外をふらついて寝る時間も遅いからだ。
高柳は授業に出るよう伝えるが、話をきちんとしようとしない間に自分の電話番号を書いた紙を渡す。
1回でもイタズラ電話をしたら二度と出ないという約束で。
家でやることがない間は友達に先生から渡された電話番号のことを話す。
すると友達の一人が勝手に高柳に電話し、「今何してんの あ もしかしてセックス中〜?」とイタズラ電話してしまう。
友達もつまらないと感じた間は高柳と話すことはないと自問しながらも電話をかける。
高柳がその時「ローマの休日」を観ていたことから二人は映画の話をする。
高柳は 不安に包まれた間の心の中を指摘する。キルケゴールの言葉を引用しながら自由だからこそ不安なのだと。
そうでなければなぜ自分に電話をしたのかと。
高柳は間の家にあった映画「雨に唄えば」を観て感想を学校で話すよう伝える。
間はわからないなりにも映画を楽しんだ。
高柳は今という楽しい時間を過ごすことで不安は消えることをさりげなく間に伝えたかったのだ。
倫理をテーマにした学園もの漫画というと、説教くさいイメージをもってしまいますが、この作品はその真逆ですね。
高柳先生の優しげで悩ましいナチュラルな表情、弱さも見せる押し付けがましくない振る舞い、そしてそれを表現する絵のタッチがその要因です。
その上最初のエピソードがかなりエロスに満ち溢れているという意表をつく展開。
各エピソードの主題を支える生徒たちのふるまいとそこに隠された心の動機。それを察してうまくあるべき方向に導く高柳先生の行動、セリフ、表情に共感してしまいます。
今までの漫画、アニメに登場してきた教師像を思い起こすと、熱血暴力タイプ、さわやか説教タイプ、おちゃらけタイプがほとんどだった気がします。
この高柳先生タイプは実在性はかなり低いですがかなり魅力的ですね。
押し付けがましくなく、ピンチの時は身を呈して助けてくれる。
そっと生きる上でのヒントをくれ、見守ってくれる。
この先に展開される生徒たちの新たな悩みと高柳先生の対応が待ち遠しくれなりますね。
※その後発売された2巻の感想はこちら
ここは今から倫理です。2巻の高柳先生の魅力とは?

あらすじ
#1 知らないこと
.不良少女の逢沢いち子。教室で男子生徒とHしているところを高柳に見つかる。
高柳は怒ることなく真剣なお付き合いなら結構、時間と場所が悪いことをだけ伝える。
その一年後、選択授業として偶然高柳の授業を受講することになるいち子。
色気で高柳に誘いをかけるいち子だったが、江戸時代のソープ嬢、花魁を引き合いに出されて教養がない女性に興味はない言われる。そして書道を進められる。
この高柳の言葉がいち子の心を変えていく。
先生たちの綺麗な黒板の字をみてペン字を独学で学び出す。勉強にも前向きになる。
不良友達からの遊びの誘いも断るように。
そんな中、不良男子に学校で捕まり、レイプされそうになっているところを高柳が身体をはって止めに入る。
更に高柳のことが好きになるいち子。
高柳はマックスシェーラーのこの言葉を残していく。
「愛こそ貧しい知識から豊かな知識への架け橋である」
#5 学校は眠い
授業で寝てばかりの間幸喜。
授業に興味をもてず、下校後家に誰もいなく、夜遅くに仲間と外をふらついて寝る時間も遅いからだ。
高柳は授業に出るよう伝えるが、話をきちんとしようとしない間に自分の電話番号を書いた紙を渡す。
1回でもイタズラ電話をしたら二度と出ないという約束で。
家でやることがない間は友達に先生から渡された電話番号のことを話す。
すると友達の一人が勝手に高柳に電話し、「今何してんの あ もしかしてセックス中〜?」とイタズラ電話してしまう。
友達もつまらないと感じた間は高柳と話すことはないと自問しながらも電話をかける。
高柳がその時「ローマの休日」を観ていたことから二人は映画の話をする。
高柳は 不安に包まれた間の心の中を指摘する。キルケゴールの言葉を引用しながら自由だからこそ不安なのだと。
そうでなければなぜ自分に電話をしたのかと。
高柳は間の家にあった映画「雨に唄えば」を観て感想を学校で話すよう伝える。
間はわからないなりにも映画を楽しんだ。
高柳は今という楽しい時間を過ごすことで不安は消えることをさりげなく間に伝えたかったのだ。
感想
倫理をテーマにした学園もの漫画というと、説教くさいイメージをもってしまいますが、この作品はその真逆ですね。
高柳先生の優しげで悩ましいナチュラルな表情、弱さも見せる押し付けがましくない振る舞い、そしてそれを表現する絵のタッチがその要因です。
その上最初のエピソードがかなりエロスに満ち溢れているという意表をつく展開。
各エピソードの主題を支える生徒たちのふるまいとそこに隠された心の動機。それを察してうまくあるべき方向に導く高柳先生の行動、セリフ、表情に共感してしまいます。
今までの漫画、アニメに登場してきた教師像を思い起こすと、熱血暴力タイプ、さわやか説教タイプ、おちゃらけタイプがほとんどだった気がします。
この高柳先生タイプは実在性はかなり低いですがかなり魅力的ですね。
押し付けがましくなく、ピンチの時は身を呈して助けてくれる。
そっと生きる上でのヒントをくれ、見守ってくれる。
この先に展開される生徒たちの新たな悩みと高柳先生の対応が待ち遠しくれなりますね。
※その後発売された2巻の感想はこちら
ここは今から倫理です。2巻の高柳先生の魅力とは?
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