私人警察のあらすじと感想〜社会の悪の縮図ともいえる輩との戦いが面白い
私人逮捕とは?
一般人でも現行犯や準現行犯に限り一定条件を満たせば逮捕状なしに逮捕できる。(刑事訴訟法213条)
この「私人逮捕」をテーマに、警察ではない麻木蓮二という男が、街の悪者を現行犯で逮捕していくエピソードが連なるストーリーの作品です。
私人逮捕というテーマにひかれ、先月発売された単行本1巻を読んでみました。

ライブアイドルの「みはるん」という女の子。
ストーカーに悩んでおり、警察に相談したところアイドルをやめた方がいいとのアドバイス。
ようやくファンがついてきていた矢先に諦められないみはるんは、「ストーカー捕まえます」と書かれた車を走らせる男、麻木にストーカー被害を相談する。
麻木はこのストーカーを捕まえることを約束する。
麻木が見守る中、みはるんはステージで歌うことにする。
しかし、ステージで照明が落ちた隙に何者かに連れ去られてしまう。
ストーカーによる犯行だった。
このストーカー、みはるんに憧れ、その想いが行き過ぎ、みはるんをフッ化水素酸で溶かして殺害し、自分がみはるんになりきって生まれ変わりたいという歪んだ欲望をもっていたのだ。
しかし、麻木の登場で呆気なく逮捕されてしまう。
警察に無事ストーカーは連行されだか、事件はこれで解決しなかった。別にもう一人ストーカーが存在することがわかったのだ。
みはるんは自宅に向かったところをこのストーカーに襲われる。
麻木が助けに向かうも、部屋に入ったところを速乾性の樹脂で口と鼻を塞がれ大ピンチに。
ところがこの麻木、なんとペン先を自分の頰に突き刺して気道を確保し、この卑劣なストーカーを倒してしまうだった。
この麻木の活躍を警察は快く思っていなかった。
ホテルに盗聴器を仕掛けた上に、ナイフをもって殺そうとしてきた男を殴って現行犯逮捕する麻木だったが、その現場を警察におさえられ、逆に傷害罪で現行犯逮捕されてしまう。
逮捕したのは桜井という若い女性警察官。上司の牧野から指示されての逮捕だった。
この牧野という男が実はとんでもない奴だった。
桜井に剣道を教えると称して誘い出し、性的な要素もある暴行を働いていた。
桜井は誘いに乗れば出世できると考えたのが甘かった。
桜井は嫌疑不十分で釈放されたばかりの麻木に今度は救いを求めた。
麻木は再び桜井に暴行しようとしたところに現れ、牧野と戦う。
そこへ今度は謎の処刑人が現れ、牧野の頭部を一撃して戦いは一旦幕を閉じる。
この男は、都心部で不起訴になった容疑者ばかりを狙ってその頭部を豪打する連続事件の犯人と思われた。
詩の交流サイトで知り合った人に会いたいと付きまとわれている「ちよ美」。
家に直接手紙がきたことに怯えていたところ、親友の沙琉は、そのストーカーが手紙でちよ美を呼び出した場所に一人乗り込んでいく。
しかし、相手の強さは桁違いだった。
ボコボコにされる沙琉。
そこへちよ美とともに現れた麻木だったが、麻木でも歯がたたない男だった。
麻木はなんとか自分の腕と手錠でこの怪力の男の腕を手錠でつなぐが、今度は腕をのこぎりで切り刻まれてしまう。
そのスキをついた沙琉がこの男に渾身の力をこめたキックをみまわせたことで、辛くも勝利する。
この男、外人部隊の傭兵だったのだ。
麻木は戦いの後、重傷を負い、入院。主治医は前原京という、高校の先輩で義理の姉だった。
この病院には新たに賀集明人という医師が赴任してくる。
何やら怪しげな風貌。はたして麻木はどうなるのか。。
ストーカー被害にあう可愛らしい女の子と付随するエロスが男性目線ではまずは気になるところでしょう。
登場するストーカーがくせの強い悪者ばかりです。
変態的おかま、薬品を武器に卑劣な戦い方をするもの、ハイテク機器で悪さをするもの、権力をもった地位を利用して私欲を満たそうとするもの、怪力で手がつけられないものなど。
現代社会の悪の縮図のような輩達です。
彼らと麻木が戦う時の後の先の読めない展開がぞくぞくします。
そして今後明らかにされるだろう、家族をストーカーに殺害されたという麻木の過去と正体が気になるところです。
1巻の終わりで登場した麻木の義理の姉との間にどんな過去があったのか、「汚れた警察」に登場した謎の処刑人の正体も気になります。
麻木が言ったセリフ「お前には囁かないのか?」が意味するところは何なのか?
この先の物語の広がりにワクワクしてきます!
一般人でも現行犯や準現行犯に限り一定条件を満たせば逮捕状なしに逮捕できる。(刑事訴訟法213条)
この「私人逮捕」をテーマに、警察ではない麻木蓮二という男が、街の悪者を現行犯で逮捕していくエピソードが連なるストーリーの作品です。
私人逮捕というテーマにひかれ、先月発売された単行本1巻を読んでみました。

ネタバレ含むあらすじ
アイドルに恋して
ライブアイドルの「みはるん」という女の子。
ストーカーに悩んでおり、警察に相談したところアイドルをやめた方がいいとのアドバイス。
ようやくファンがついてきていた矢先に諦められないみはるんは、「ストーカー捕まえます」と書かれた車を走らせる男、麻木にストーカー被害を相談する。
麻木はこのストーカーを捕まえることを約束する。
麻木が見守る中、みはるんはステージで歌うことにする。
しかし、ステージで照明が落ちた隙に何者かに連れ去られてしまう。
ストーカーによる犯行だった。
このストーカー、みはるんに憧れ、その想いが行き過ぎ、みはるんをフッ化水素酸で溶かして殺害し、自分がみはるんになりきって生まれ変わりたいという歪んだ欲望をもっていたのだ。
しかし、麻木の登場で呆気なく逮捕されてしまう。
警察に無事ストーカーは連行されだか、事件はこれで解決しなかった。別にもう一人ストーカーが存在することがわかったのだ。
みはるんは自宅に向かったところをこのストーカーに襲われる。
麻木が助けに向かうも、部屋に入ったところを速乾性の樹脂で口と鼻を塞がれ大ピンチに。
ところがこの麻木、なんとペン先を自分の頰に突き刺して気道を確保し、この卑劣なストーカーを倒してしまうだった。
逮捕された「私人警察」
この麻木の活躍を警察は快く思っていなかった。
ホテルに盗聴器を仕掛けた上に、ナイフをもって殺そうとしてきた男を殴って現行犯逮捕する麻木だったが、その現場を警察におさえられ、逆に傷害罪で現行犯逮捕されてしまう。
汚れた警察
逮捕したのは桜井という若い女性警察官。上司の牧野から指示されての逮捕だった。
この牧野という男が実はとんでもない奴だった。
桜井に剣道を教えると称して誘い出し、性的な要素もある暴行を働いていた。
桜井は誘いに乗れば出世できると考えたのが甘かった。
桜井は嫌疑不十分で釈放されたばかりの麻木に今度は救いを求めた。
麻木は再び桜井に暴行しようとしたところに現れ、牧野と戦う。
そこへ今度は謎の処刑人が現れ、牧野の頭部を一撃して戦いは一旦幕を閉じる。
この男は、都心部で不起訴になった容疑者ばかりを狙ってその頭部を豪打する連続事件の犯人と思われた。
「脅迫のラブレター」
詩の交流サイトで知り合った人に会いたいと付きまとわれている「ちよ美」。
家に直接手紙がきたことに怯えていたところ、親友の沙琉は、そのストーカーが手紙でちよ美を呼び出した場所に一人乗り込んでいく。
しかし、相手の強さは桁違いだった。
ボコボコにされる沙琉。
そこへちよ美とともに現れた麻木だったが、麻木でも歯がたたない男だった。
麻木はなんとか自分の腕と手錠でこの怪力の男の腕を手錠でつなぐが、今度は腕をのこぎりで切り刻まれてしまう。
そのスキをついた沙琉がこの男に渾身の力をこめたキックをみまわせたことで、辛くも勝利する。
この男、外人部隊の傭兵だったのだ。
麻木は戦いの後、重傷を負い、入院。主治医は前原京という、高校の先輩で義理の姉だった。
この病院には新たに賀集明人という医師が赴任してくる。
何やら怪しげな風貌。はたして麻木はどうなるのか。。
感想と考察~意表をついた戦い、エロス、主人公の過去の謎が魅力
ストーカー被害にあう可愛らしい女の子と付随するエロスが男性目線ではまずは気になるところでしょう。
登場するストーカーがくせの強い悪者ばかりです。
変態的おかま、薬品を武器に卑劣な戦い方をするもの、ハイテク機器で悪さをするもの、権力をもった地位を利用して私欲を満たそうとするもの、怪力で手がつけられないものなど。
現代社会の悪の縮図のような輩達です。
彼らと麻木が戦う時の後の先の読めない展開がぞくぞくします。
そして今後明らかにされるだろう、家族をストーカーに殺害されたという麻木の過去と正体が気になるところです。
1巻の終わりで登場した麻木の義理の姉との間にどんな過去があったのか、「汚れた警察」に登場した謎の処刑人の正体も気になります。
麻木が言ったセリフ「お前には囁かないのか?」が意味するところは何なのか?
この先の物語の広がりにワクワクしてきます!
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