デッドプールはヒーローなのか? 


日本でもこの好調な滑り出しを見せているこの作品。マーベル映画であり、一応「ヒーロー」として宣伝、紹介されている。しかしこの男、はたしてヒーローと呼んでいいものだろうか。この違和感を検証してみたい。
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・ヒーローは格好いい
赤のコスチュームで全身を包み、両手に日本刀や拳銃をもち、相手をバッサバッサ倒していく派手なアクロバティックなアクションは格好いい。→判定○

・ヒーローは異能力を持ち、強い
ウルヴァリンのヒーリング・ファクターを注射されたことで傷つけられても驚異的な肉体回復力を見せる。手を切り落としても時間はややかかるが、トカゲのように再生してくる。また俊敏性など基本的な身体能力も抜群である。→判定○

・ヒーローは社会や困っている人を助ける
自らの異能力を活かして悪者を倒し、愛する恋人を救う姿は一見ヒーローっぽいが、この男の行動動機は自分の顔を醜くした相手への復讐と元の姿を取り戻して恋人に再会することである。世のためや困っている人のために戦ういった考えはない。→判定✖️

・ヒーローはどんな困難にもめげず正義を貫く
やっつけられて痛みは感じるものの、再生能力があるため再起不能になることは決してない。観ている限り痛みや苦しみへの耐性も常人を凌駕しており、めげることは一切ない。それどころか常にジョークをとばしている。ただし、あくまで個人的動機に基づく行動原理しかなく、正義や悪に立ち向かうといった信念にもとづくものではない。原作によれば、金しだいでは悪のヴィラン側につくこともある。→判定△

・ヒーローは仲間を大事にする
映画では酒場の店主であるウィーゼルが親友であり、デッドプールに情報や 武器を提供し支援している。また、フランシスのいる巨大航空母艦に乗り込む際には二人のミュータントを従えているが、仲間との絆を深めようとか、仲間を救おうとかいう姿勢は見られない。→判定✖️

・ヒーローは基本真面目で行動や言葉で人を魅了する
とにかくこの男はおしゃべりで、ジョークや下品な言葉を乱発する。第四の壁を越えて視聴者にも話しかけまくる。「おしゃぶり取ってから話しな!」「喋るキン○マみたいだろ」「今夜のオカズにするぜ」などなど。下品で自分のことを「僕ちゃん」というあたりはあのキン肉マンを彷彿させる。→判定✖️

私の結論としては、喋らなければまだヒーローっぽいが、行動動機もゲスなため、ヒーローの範疇には入らないかな。ただし、娯楽映画としてはとても面白かった。過去の映画へのオマージュがてんこ盛りなのと、音楽の使い方が絶妙である点も特筆点である。

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著者 ”さぐりん”の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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