死をめぐる人間模様の漫画「死役所」~働きたくないと思っている人は読んでみて 

様々な要因で亡くなった人が最初に訪れ、あの世へいって成仏するための手続きを行う場所である「死役所」が舞台の漫画。

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基本的に一話完結で、様々な死因をもった人がこの死役所を訪れ、その死の背景が描かれていく。

死んだ人自身の思いと、その死に何らかの形で関わった人々の思いが交錯し、時にはせつなさ、時には怒り、時には嫌悪感を抱かせる。

第1話:自殺



第1話がいじめにより自殺した中学一年生の話から始まるという重さ。

実際、厚生労働省のこちらの平成27年の統計データでみても、15歳〜39歳までの5歳階級別各死因の第一はこの自殺であるという事実が存在するのだ。

都道府県別にみると、秋田、岩手、宮崎の順でこの自殺による死亡率が高い。

これは以前この記事で取り上げた県内所得が少なく人口転出率の高い地域と重なる。

第2話:自己犠牲のはずが・・・



第2話は前科のある自分を雇ってくれ、慕っていた社長を救おうとして死んだ女性の自己犠牲の話しかと思いきや、実は腹黒い守銭奴のこの社長を事故に見せかけて殺そうとしていた他の従業員達がいたというオチに。


その後も、「ただの洗脳でしょう」という言葉で語られる、母親の虐待による少女の死の話、働きたくないから死刑目当てで大量殺人を犯す若者、自殺と処理された不慮の事故死を遂げた漫画家、心筋梗塞により孤独死をとげた老人といったように様々な死因による死が描かれる。

各話の最後は、必ず亡くなった人の人生を切り取った多数の写真で締めくくられ、読者に人生や人間関係の多様さを思いめぐらせる仕掛けになっている。

正月、新年の抱負やおみくじといった生を肯定する前向きな局面が多くなるが、この漫画は同時に過去の自分を振り返り、未来の死を見つめる機会を与えてくれる。



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著者 ”さぐりん”の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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