男女入れ替わりから、人への理解を深める漫画「思春期ビターチェンジ」 

先日読んだ漫画「累」や、ついに興収200億円を突破したアニメ映画「君の名は。」と同様に、この漫画「思春期ビターチェンジ」も二人の外見がひょんなことから入れ替わってしまうことからストーリーが動き出す。

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前二作品では二人の姿は何度も入れ替わったり戻ったりして展開していくが、こちらの作品では二人の外見は小学生の頃入れ替わったまま、中学、高校と何年もずっと元に戻らない。相手を演じながらずっと生活し続けていくところが特徴的で、まさにそのことがこの作品の主テーマである気付かなかった周りの人々への理解と自らの成長ということにつながっていく。

そして安易な漫画・アニメ作品での少年少女の身体の入れ替わりでありなエロ系演出・描写はなく、もっと本質的に人のものの考え方の男女の違いなどへの気づきなどが描かれていく。

もともといがみ合っていた二人だったが、身体の入れ替わりを通してこれまで反発していた相手の振る舞いを理解し始め、相手の優れた内面に気づいていくのだ。

作中の主な舞台である学校生活。友達との輪、友達とのすれ違い、三角関係、喧嘩した相手の隠れていた真相、男女が入れ替わったことから思わずとってしまった振る舞いが意外な周囲の反応を生むことなど、繊細な心理描写とともに描かれ共感を生み出している。

家庭生活でも同様に、相手の両親・兄弟や生活習慣と対峙すること、そして何年後かに友人として元の自分の家族に対峙することで、大切な人の心の側面に気づいていく。

青春時代のほろ苦い経験の記憶を思い起こさせながら、作品を通して自分や周りの人達のことを振り返らせくれる良質な作品といえる。

※男女入れ替わり作品(漫画、映画など)を横断的に分析してみた~共通点と差異



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著者 ”さぐりん”の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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