病気だけではない、引きこもり主人公(アニメや漫画)の背景とは 

マンガ、アニメなどのコンテンツの主人公で、昨今引きこもりタイプの若者が描かれることが多い。2016年春クールの人気アニメの一つである「Re:ゼロからはじめる異世界生活」の主人公スバルも、第一話で語られる設定では学校へは登校せずに好きなだけ寝て遊ぶ怠惰な生活を送っている高校生である。セロ年代以降で引きこもり主人公を描いた代表的作品としては、以下の作品があげられる。

「サルチネ」:マンガ


修行と称して14歳から17年間引きこもり生活をしていた31歳の主人公中丸タケヒコが「妹の為に」と一大決心をして、社会的自立を目指していく。

「34歳無職さん」:マンガ


勤めていた会社が倒産したことで失業し、色々と思うところがあり、1年間は何もせずにいようと決め、無職生活を決めた34歳の日常生活を描いた作品。

「BTOOM!」(ブトゥーム!):マンガ⇒アニメ


自室に閉じこもってオンラインゲームをプレイしてばかりいる22歳の無職のネットゲーム廃人の主人公がある日、南海の孤島のジャングルで目を覚まし、そこにいる理由も分からぬままサバイバルゲームを繰り広げていく。

「NHKにようこそ!」:小説⇒マンガ⇒アニメ


作品の題名にある「NHK」とは、日本ひきこもり協会(Nihon Hikikomori Kyokai)の略。大学を中退した自らを「マスターオブひきこもり」と自認しているニートの青年と、それを救うことが目的という少女を軸に、引きこもりの葛藤する姿を描いた作品。作者の実体験が反映されている。

「ささみさん@がんばらない」:ラノベ⇒マンガ⇒アニメ


着替えるのも、食事をするのも、がんばらない引きこもりの主人公のささみさんとその生活の面倒を見る奴隷体質のお兄ちゃんにふりかかる八百万の神々による怪奇現象の物語。

「CHAOS;HEAD カオスヘッド」:PCゲーム⇒マンガ⇒アニメ


学校には自分で作った「最低登校シフト表」に従い一週間に約2.5日登校している重度のアニメオタクで半分ひきこもりの西條 拓巳。凄惨かつ不可解な事件が起こり、社会に大混乱が巻き起こる中で、その陰謀へと立ち向かっていく。

実社会での引きこもり実態はどうなのか



実社会に目を向けると、人口に占める若年無業者の割合は20年前から増加傾向にあり、2015年、15-39歳の若年無業者数は76万人ほどであるとある。(内閣府「平成28年度版 子供・若者白書」より)

海外ランキングサイトの「トップテンズ」によると、「日本についてちょっと残念だと思う10のこと」の6位に引きこもりがランクインしている。 英国オックスフォード大学の英語辞書の単語の中にも「hikikomori」が収録されるなど、海外からも問題視されているようだ。

この背景には未来には希望をもてなくなっている日本の若者の姿がある。

閉塞感漂う社会環境の中、潜在的なネガティヴな意識がある上で病気や怪我、過酷な職場環境などがきっかけとなり、現実社会と精神が乖離し、引きこもりになってしまうのだろう。

博報堂の生活定点調査でみても、下図のように、ここ20数年の中で未来にますます希望を見い出しにくくなってきている20代の姿が浮かび上がってくる。

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内閣府のデータだけみると、一見若者中心の現象のようにみえるが、山形県が2013年9月24日に公表した「困難を有する若者等に関するアンケート調査報告について」を見ると、引きこもり者に占める40代以上の年代の割合の合計は47%だった。

同様に2015年11月に島根県で実査した「ひきこもり等に関する実態調査報告書」によれば、引きこもり者のうちに40代以上が占める割合は若年より高く53%を占めていた。

今後高齢化社会が加速し、年金破綻と相まって中年以降の引きこもり問題の方がよりクローズアップされてくることが予想される。事実、今年2月の週刊SPAでは、「40代以上無職の絶望」という特集を組んでいる。
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―――さて、未来の日本への処方箋をどのように考え、自分自身はどう生きるか。どんな行動を起こすべきか。

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著者 ”さぐりん”の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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