日本で最も怖いお台場のお化け屋敷「台場怪奇学校」の感想~評判の怖さを検証 

お台場のデックス東京ビーチシーサイドモール4階。入り口の「一丁目プレイランド」は70年代〜80年代の懐かしいアーケードゲームが並ぶ。インベーダー、パックマン、ギャラガなどが当時のままプレイできる。

その奥の左手に位置するのが「台場怪奇学校」というお化け屋敷だ。ここは、日経トレンディネットで紹介された“お化け屋敷恐怖度ランキングトップ3ということでも宣伝され、幽霊ゾンビというユニット(現在はホラープランナーの斉藤ゾンビのみ)が監修をつとめている。

入り口はおどろおどろしいオブジェが掲げてあるか、こじんまりとした印象。

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40年以上前、さまざまな事件や事故が起こったのをきっかけに廃校になった学校が舞台。入場者は恐怖体験を経てそこでで亡くなった子供を最後に供養するというストーリー。

料金は800円と手頃。入場前にスタッフから注意点などの説明がある。怖くても引き返すことはできないとのこと。ただし、怖がりの人は緩めの「魔除けモード」という設定が選べるとのこと。先頭の人は赤い光の懐中電灯を渡され、そこから伸びるロープを後ろの人は掴んで進むとの説明。更にときお、みちこ、しん、めいという四人の中から供養する子供を選ぶように言われる。

さていよいよ。一組ずつ案内される。今回、一番怖そうな、いじめを受けて首吊り自殺したという、ときお君を供養することにした。

最初に映像を見る。子供が首吊り自殺する映像でかなりエグい。そして暗闇を進んでいく。

うわっ!と驚いている間も無く、場内に声が響く。

(死ね!死ね!)
(オネエちゃん!オネエちゃん!)
(速く逃げろ!逃げないと大変だ)

5分ぐらいだったか。
連れて行った子供はずっと泣きそうに叫んでいた。まじで怖かった。鳥肌たつレベル。

狭い迷路上の空間で耳もとで聞こえる上記の声と、ふいに前を高速で横切る子供のようなお化けのギミック。時折後ろから高速で追いかけてくるようなお化けも。そして恐怖を煽る振動。

これまで、日本最恐といわれる、富士急ハイランドの「絶凶・戦慄迷宮」や、浅草花やしきの「お化け屋敷~桜の怨霊」にも行ったことがあるが、この「台場怪奇学校」が怖さという意味では一番といえる。


その後、この幽霊ゾンビが執筆している「お化け屋敷のつくり方」という本を読んでみた。そこには人を怖がらせるお化け屋敷のエッセンスが紹介されている。

”DARK”、”LIVE SOUND”、”FEED BACK”、”MISSION"という4つだ。この視点に基づき、ユーザー視点でこの「台場怪奇学校」の体験を振り返ってみたい。

DARK



夜でも都会は明るい。昔に比べ、暗闇に対する耐性が下がっている。だから暗闇は現実にない異世界であり、恐怖心が生まれるのだ。

そしてこの台場怪奇学校の通路の中は暗く、狭く、先がよく見通せない。だから怖いのだ。

LIVE SOUND



ここでギミックとして使われている音は、事前に録音され、スピーカーから再生された音ではないのだ。体験者の動きに合わせて 壁の裏などで 演出者がリアルに叩いたりして脅かしている。だから臨場感が半端なく、怖いのだ。

FEED BACK



体験直後に不思議に思ったのが、壁の向こうからの声で「おねえちゃん!」という呼びかけ。娘と行ったので合っているのだが、男だけで歩いていたら不自然だ。

この本を読んでわかったのだが、怖がらせる武器として、「言葉」にも注力しているらしく、なんとこれも音と同様、体験者に合わせて言葉も変えていたのだ。

そりゃあ、怖いわけだ!

MISSION



学校で亡くなった子供を供養するという設定のお化け屋敷。入場直後にビデオを見せられ、その世界観を植え付けられる。

そして出口付近で供養の言葉を体験者が投げかけるという参加型の体験。

このミッション性により、世界観に浸らせ、怖さを増幅させているのだ。

さすが幽霊ゾンビ。プロの仕事だ。

この本にはその他、幽霊ゾンビの生い立ち、お化け屋敷を運営する上での苦労話、ホラーエンターテイメントを追求する上での工夫・こだわり(マジックの心理、普遍的メッセージ性など)が書かれており、お化け屋敷に限らず、エンターテイメントや店舗ビジネスに携わる人に参考になる内容だ。



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著者 ”さぐりん”の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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