あの三億円事件を題材にした漫画「モンタージュ」の魅力 

昭和史最大の未解決事件であるあの「三億円事件」(1968年)を題材に、事件そのものは史実をもとにしているものの、その背景や、事件をきっかけとして犯人の子供が巻き込まれた42年後の境遇をミステリーとして描いている作品。

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謎が謎を呼ぶ展開となっており絵も緻密に描かれていることもあり、次々と話を読み進めたくなる構成だ。

事件の鍵を握る盗まれた三億円が、長崎港の南西海上約17.5kmに位置する軍艦島に隠されていたという設定がこの謎を呼ぶ展開にかなりの貢献をしている。

渡るのはボートを使わないと行けないという地理的環境、1916年には日本で最初の鉄筋コンクリート造の集合住宅が建設され、昭和初期に炭鉱として栄え、その後中国人捕虜の強制労働が行われたという歴史がこの謎めいた事件に奥深さを与えている。かつては世界一の人口密度だったという歴史にも驚いた。

作品はキャラクターやストーリーも大事だか、こういった奥行きのある舞台設定一つで作品全体の魅力度も大きく変化するものである。




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著者 ”さぐりん”の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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