ハスリンボーイ1巻~奨学金負債を背負った大学生の男が裏社会で稼ぐ知恵を楽しむ

履歴書に大卒の文字を書くために奨学金を使って卒業を目指す久保田という学生が主人公です。

ハスリンボーイ

510万円もの奨学金を毎月2万3千円ずつ20年かけて返済するなどごめんだと、高額を稼げる裏稼業で卒業までの半年に返済しようと奮闘していく物語です。

つまり舞台は歌舞伎町のような世界なわけです。

お金、特別な知識や経験、飛びぬけた身体能力があるわけではない久保田ですが、絶対絶命のピンチ時に奇策を思いつく能力に長けています。

エピソードごと、ヤクザ風の男にピンチに追い込まれ、大怪我を負う手前でたまたま思いついた奇策で間一髪生還するという流れの緩急がこの漫画の面白さです。

闇金ウシジマくんやナニワ金融道を彷彿とさせる世界ですが、そこまでエゲツない描写はないライトタッチですので、ご安心を。


例えばこんなエピソードがあります。

オレオレ詐欺でぼろ儲けし、勢力を拡大している池袋のヤクザ組織。

この組織が経営しているキャバクラに、板と呼ばれる他人名義の口座の通帳とカードを仕事として届けにきた久保田。

きっちり料金を支払わない依頼人に対して、バーターとしてこの組織のボスを紹介しろと攻め込みます。

ボスに会うことはできたものの、トラブルに巻き込まれ、こぼれたコカインを飲み干すように強要されてしまいます。

飲み干したら命の危険さえある量です。

このピンチで久保田は、得意の機転を利かせたふるまいを見せてくれます。

自分の時計の盤面ガラスを自分でわざと割り、死んだ親父の形見の品と嘘をついて泣き叫び同情を誘おうとします。

これが功を奏し、ピンチを切り抜けるのです。

この組織のボスは自分が身に着けているネックレスも親の形見だと言って、久保田への依頼人の責任転嫁を責め立てます。

しかし、実は久保田の嘘を見破り、道具屋として使えそうだと見込んで助けていたのです。


この、ピンチ⇒ひらめき⇒危機脱出⇒オチというテンポのよい基本パターンとそのバリエーションが本作品の魅力なのです。



関連記事

Comments 0

Leave a reply