マイホームヒーロー5巻の感想~土壇場での閃きと束の間の安堵感の巻き

4巻までの感想はこちら

2018/9/6に発売されたばかりの5巻の感想です。

マイホームヒーロー5


土壇場での閃き



追い詰められ、万策尽きたかと思われた時でも、必死に頭をフル回転させれば打開策は見出せる。

これまで何度も哲雄は追い詰められながらも、持ち前のミステリーの知識などを活かして次の一手を見つけてきました。

この5巻では、恭一を延人殺害の犯人に仕立て上げるため、彼のマンションのベランダ側の窓の鍵を開ける必要がありました。

妻に屋上からベランダをたどって彼の部屋に侵入してもらい、細工をするためです。

ところが哲雄は恭一に監視され全く身動きがとれませんでした。

ここで哲雄が取った作戦はひたすら環境を観察して隙をうかがい、打開策につながる策をひたすら考え、小さなアクションを積み重ねて調整していくことでした。

これはマンガというファンタジーの世界だからこその展開にも見えますが、自分の過去を振り返るとあながち嘘ではないと思えます。

人は普段、あまり脳みそをフル回転できていない、狭い考え方にとらわれ過ぎているということが真実ではないでしょうか。

何かに夢中になったり、明確な目的がある時、人は大きなパフォーマンスを発揮しますよね。

この強烈な想いが脳を活性化させるためでしょう。

哲雄が土壇場でこれほどまでのパフォーマンスを発揮できたのは、娘の零花と妻の歌仙への愛でした。


束の間の安堵感、些細なほころびが思わぬ結果に



緊張と緩和。

実際の世の中がそうであるように、大抵のコンテンツ作品のストーリーでは大きな安堵感の後にはそれを上回る大きな危機や絶望が待ち受けています。

この5巻では、まんまと作戦通り延人殺人の罪を恭一になすりつけることに成功し、娘の零花のマンションで休んでいた哲雄でしたが、脱走した恭一にトリックを見破られ、延人の父親と対峙することになってしまいます。

読者が安堵したのも束の間。

自分の命だけでなく、一番大事にしてきた家族の命の危機という最大のピンチに直面してしまいます。

まさにヒーローズジャーニー(by ジョージキャンベル)おける悪魔との対決、ヒーローである哲雄の最大の試練となるのです。

この最大の危機を招く伏線は、他でもない哲雄を救った立役者の歌仙にあったのです。

最大の功労者が最大の危機のきっかけを作っていたという、逆説の論理です。

安堵したら、次の危機に備えよというわけです。


最後のコマでは次の6巻で第一部が完了となることがわかります。


ヒーローズジャーニーに基づけば、6巻で哲雄は真のマイホームヒーローへと変容し、課題完了、つまり家族のもとへと帰還することが予想されますね。



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