漫画「フロイデ」とかけて、きっかけづくりと解く 

京都精華大学マンガ学部卒業生、車戸亮太先生の 初連載作品、「フロイデ」。

ベートーベンを筆頭にクラシックの代表的音楽家達の人間性や作風を分かりやすく面白く、天国という舞台を借りて描いたコメディである。

2016082421430969c.jpeg

スマホ世代にとって、YouTubeで気ままに無料で大半の音楽が聴ける時代となり、クラシックに向き合うきっかけが益々薄れる中、この漫画はクラシック各時代の代表的作曲家の人生や作風を知るきっかけを与えてくれる漫画だ。

「サビやAメロという曲構成はバッハが完成させたもので現在のポップスやロックにも広く応用されている」というような解説にあるように、音楽の基本構造の知識も散りばめられている。

また各作曲家の人生についても現代的エピソードに変換されて可笑しく描かれており、作曲家の人となりと作風を考えるきっかけを提供している。例えば、私が好きな作曲家の一人のドビュッシーが、同じ印象派のラベルの家に「2〜3日泊めて欲しいん・・・」と、突然訪ねてきて、奥さんにキャバクラの名刺を見つかり家を追い出されてきたことを打ち明ける。

そして「クラシック豆知識」として「ドビュッシーは女性関係のトラブルが絶えなかった。何かと人妻に手を出し結婚してもすぐ浮気をし、彼と付き合って自殺未遂をした女性が二人もいた」と解説が付く構成となっているのだ。

この作品と同様に奥深い知識をわかりやすいエピソードで教えてくれる漫画が、最近読んだ「はたらく細胞」だ。身体の各種細胞の機能や関連知識が身体の外的(細菌など)とのバトルストーリーから学べる構造になっている。

こういった深い知識は、なかなか学ぶためのきっかけがないと入り込めないものがある。今のビジネスでもこのきっかけ作りはとても大事だ。

ソーシャルゲーム、映像配信サービスなど、今の世の中フリーミアムモデルが非常に多くなっているのも、この最初のきっかけ作りがいかに大事かの裏返しだ。

かつてヤフーがパソコンの初期設定でログインするとまず目にするページとしてポータルのポジションを強固にしていったり、スマホになって、当初iPhoneのデフォルト地図アプリとしてGoogle Mapが一気に利用者を伸ばしたのも、最初のきっかけポジションをがっちり奪取したことが大きかったといえるだろう。

人はそれぞれの人生できっかけをもたなかったばかりに体験する機会を喪失していることがまだまだ沢山あるはずだ。外界に対して好奇心をいつまでも無くしたくないものである。




関連記事


著者 ”さぐりん”の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

こちらからフォロー、継続購読していただけたら、嬉しいです。


follow us in feedly

Comment

Add your comment