図書館の大魔術師 1巻の感想~その3つの共感ポイントとは? 

月刊Good! アフタヌーン連載中の本作。

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共感ポイントを3つにまとめてみました。

少年が見た目への偏見・差別を乗り越えて成長していく姿



苔のような緑の目、金色の髪、血の気のない白い肌、醜い長く尖った耳をもつ6歳の少年が主人公でです。

貧しい暮らしぶりのせいもあり、まわりから差別され、本好きなのに図書館にも入れてもらえず悲しい想いをします。

近所の子供からは「耳長菌が感染るぞ」とまで言われてしまいます。

この少年の内面は書物を愛し、思いやりのある純粋な心の持ち主なのに、その特異な見かけと民族性だけで差別を受けているわけです。

しかしこの少年はめげずに前をみて歩いていきます。

自分を蔑み図書館への出入りを禁じた館長の命を勇気ある行動で助け、借りた書物を命をはって司書にきちんど返します。

非常に王道ファンタジーの主人公の立ち位置ですね。

ベタですが、絵のうまさと相まって共感してしまいます。


書物への愛と図書館での修復技術



司書が本についてこう語っています。

「本にはね あらゆる者の一生を大きく動かす力がある それはとてつもない力だ」

また、物語の中で、図書館の中では公共財としての本を補修する技術が司書の仕事の一つとして紹介されています。

頁の裂け目を補修するに当たり、楮紙(こうぞがみ)という樹皮繊維を原料とする和紙を使います。

修復にあたり、痕を目立たなくするために、あえて手でちぎってそのまばらな繊維の力を活用することが解説されています。

また、石板、粘土板、木簡、巻物といった「書」の歴史も解説されています。

僕も本好きで、本を読むことは、街に出掛けて人と対話することと並んで一番コストパフォーマンスのよい勉強法だと思っています。

ですから本をテーマに語られると、それだけで共感度が上がります。


繊細で緻密な美しい絵が増幅させる冒険ファンタジー世界観



細部まで非常に緻密に描かれており、背景の自然、動植物、人物の表情と衣装、本を修復するガジェットなど、スゲーと絵だけでうならせる美しさがあります。

絵には好みがあると言われますが、このレベルの絵は万人に有無を言わさず魅了する力があります。

特にP40-41などの美しい自然描写などは圧巻です。


ぜひ手にとってみてください。



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著者の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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