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AIの遺電子 RED QUEEN 1巻の感想〜一筋縄でいかない未来への問題提起とストーリーの味わい

2018年04月11日20:25  カテゴリ:マンガ
AIをテーマにしたコンテンツは多いですが、本作は単にAIの進化を描くたけでなく、多様なキャラクターをからめた奥行のあるストーリーに仕立てあげていることが魅力ですね。

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母のコピーであるヒューマノイドを探す元医師の記者、AIの捉え方に対して立場の異なる人々、ヒューマノイドに恋した男などが登場します。

人間社会における政治・宗教・経済システムが多種多様にあるように、AIをどう位置付けるかについても主義主張は多様なものとならざるを得ません。

そこには人間そのものの対立と同じような対立が生まれてくることは必然といえそうです。

AIがやっかいなのは、本書で描かれているように、以下の点を持ち合わせていることでしょう。

自律的学習により人間が想定していなかった進化を遂げる可能性



AIを創るのは人間であり、人間には善意も悪意も持ち合わせた存在です。

同じ人間でも年月を経て考え方が変化します。

この予測がつかない人間が生み出し、更に自律的に学習し変化していくAIは、人間が制御できない存在になっていくことは、論理的に何ら不思議ではないですね。

人間が生み出した原子力や核兵器と相通じる問題です。

思考と感情はコピーでき、別の肉体に移植することも可能



2次元キャラクターにさえ感情移入する人間ですから、肉体も人間のように進化したAI搭載ロボットに人間が感情を抱くようになるのは必然でしょう。

その上で肉体以外がコピーと移植が可能となると、どういうことが起こるのか。

ややこし過ぎます。

現状確たる答えを持ち合わせている人はいないですね。

だからこそ、イーロンマスク、ビルゲイツ、故ホーキング博士など現代の最高の知性がAIへ警告メッセージを発するのだと思います。

しかし、人類の歴史からみるに、人間の好奇心と欲望は止まることを知りません。

欲望の追求→大きな問題の発生→対策立案と規制の実施→新たな欲望の発生

こうしたサイクルを延々と繰り返すのでしょう。

AIが人間の政治的対立に利用され、複雑な関係性の難しさを生み出す



ただでさえ主義主張の対立が絶えない人間にAI搭載ロボットがからむとどうなるか。

これも考えただけでもやっかい極まりない問題です。

ここ数日Facebookの扱うデータの取り扱いだけでこのような論議が生まれるくらいです。


AIロボットをからめた問題の複雑さはこの比ではないでしょう。



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著者の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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