”終わった漫画家”の感想〜売れない漫画家と二人の女子アシスタントの心理描写が最高に面白い!

今日は週末土曜日ということで新刊漫画を数冊読んいたのですが、どれも今一。。

そんな中で本日4冊目に辿りついたのが本作品。ヤングマガジンで連載中で2017/12/6に単行本1巻が発売された作品です。

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登場人物は漫画家とアシスタントとして採用された女性二人という3人しかいないのですが、各々の台詞と本音の掛け合い、心理描写にリアリティがあって最高に面白いです。

三人のキャラクターはこんな設定です。

漫画家: 10年前の少年誌での初連載が小ヒットしたものの、その後じり貧で才能の枯渇を感じている漫画家。 現在の仕事は地味な月刊誌での編集者主導の連載1本のみ。結婚を妄想し、女性アシスタントを雇おうとする。

A子: 100円ショップの店員。太っていたが、交通事故をきっかに痩せ、玉の輿にのるべく、稼いでいそうな漫画家という職業のアシスタントに応募する。

B子:漫画家を志望する気の強い女子高生。気軽に取り組める小物漫画家のアシスタントのバイトをして、その技術を盗むことを考えている。

面白みは上記3人の個性的キャラクターそれぞれの本音と場の空気を読んだ実際の発言の絡み合いにあります。それぞれが本音の欲望を実現するために他の二人にどう思われるか気にして発言内容を調整していきます。

その心理がとても共感を覚えるものなので、クスっと笑ってしまう展開がテンポよく続きます。

このさえない漫画家は婚活のために女性アシスタントとしてA子を採用しますが、婚活ということを悟られないようにするため、もう一人のアシスタントを雇いカモフラージュしようとしようとします。

A子はA子でこの漫画家を結婚相手として気に入り、本音を悟られぬよう女を武器に漫画家に接近していきます。

二人目のアシスタントは年配の人かと漫画家が想像していたところ、面接に現れたのはなんと女子高生でした。漫画家はこの二人がバッティングしなよう、日にちを分けて仕事をしてもらおうと考えますが、職場を見学に訪れた女子高生B子と、新しい職場に挨拶にみかんをもってきたA子が偶然鉢会ってしまいます。

A子は女子高生が漫画家の彼女かと思い、うぬぼれていた自分が恥ずかしくなり家に帰ろうとします。

しかし漫画家からもう一人のアシスタントがB子であることを聞かされ、何とかその場は収まります。

その後もこの二人の女性アシスタントが表面上は取り繕いながらも、内心では異なる立場から対抗心を燃やす展開となります。

漫画家は漫画家で、A子は結婚相手としてどう接近するかと考え、B子には自分の今後の漫画家としてのあり方に対するヒントがあるのではと接していきます。

1巻最後の場面では、A子の発案で絵がうまいこの漫画家が絵のみを担当し、B子がネーム(ストーリー)を分担することで連載を目指すことになります。そしてこの作品が編集者の目に留まり、電話がかかってくるのです。

2巻以降更にこの3人がどうからんでいくのか待ち遠しいです。


巻末にこの漫画の作者である福満しげゆき先生の文章があとがきとして掲載されています。そこにはこの漫画の内容が自分の身の回りの実体験に基づいて内容であることが記されています。

この漫画がリアリティに富んで共感を誘う訳が垣間見られます。



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