漫画 “昭和天皇物語”のあらすじと感想〜歴史への敷居を下げてくれる作品 

ビッグコミックオリジナルで連載中で、10月に単行本1巻が発売された作品です。

昭和天皇は時代をどう生きたのか?全然自分はわかっていない!と思い、これを確認したくなり、手にしました。

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あらすじ



終戦直後、連合国軍最高司令官として日本に降り立つマッカーサー。

昭和天皇との二人だけの会談から始まる。

マッカーサーからのタバコを勧められるも丁重に断り、日本の軍人及び政治家の戦争に対して全責任を負うと言う。

舞台はその41年前に移り、まだ昭和天皇が幼少時の頃のエピソードが語られる。

東京女子高等師範学校附属幼稚園教諭、足立タカに皇孫の教育係として白羽の矢が立つ。当時大正天皇には3人のご子息がいた。その長男、迪宮(みちのみや)が後の昭和天皇だ。

タカは迪宮が猫を捕まえて飼っていた鳩の敵討ちをしようとしているのを見つけると、敵討ちはいけないことだと説く。尊い命を奪ってはいけない、ましてや「敵討ち」は報復や暗殺という思想につながるからだと説く。

皇室では子供は生後70日で里子に出されるため、両親とは別なところで暮らしていたのだ。

迪宮が学習院の初等科に入学するタイミングで、明治天皇は信頼していた乃木を学習院総長にすえる。

乃木がクラスで皇族ばかりの生徒に「尊敬する人はだれか」と質問すると、皆「尊敬する人は、今上天皇でございます!」と答える中、迪宮だけは義経公と答える。

迪宮は父とほとんど触れ合う機会がなく、タカからよく義経公の話を聞かされていたからだ。これを受けて乃木は迪宮の送り迎えにタカが同行するのを禁止する。

乃木はある日、相撲で迪宮を投げとばし、何度でも立ち上がる鋼のような強い心を持つことを説く。

それから数年。明治45年の7月30日、明治天皇が崩御する。

乃木は皇太子殿下となった迪宮に、歴史書「中朝事実」を手渡した後、自ら命を絶った。

その後、御所内に帝王学を学ぶ学校として、東宮御学問所が創設され、東郷平八郎が総裁に、杉浦重剛が教育係に任命される。

最初の帝王学講義のテーマは「三種の神器」だ。

「三種の神器」は鏡・玉・剣のことで、それぞれ智・仁・勇の三徳を示していた。

足立タカは皇孫の教育係として母親のように迪宮に接して9年。宮内省の木戸公爵に呼び出されると、教育係として働くのは次の春まででよい告げられる。

木戸公爵はタカに見合いを薦めるも、タカはまだ皇子達の成長を見守りたかった。

ある日学問所にくる予定のタカが高熱のため来られなくなる。

タカのところに駆け寄り手を握って、心配する迪宮。

タカは泣いていた。

感想と考察



書物では昭和天皇の生きた時代を振り返る機会が少なくなりがちな中で、こうして漫画化されることは多くの人が歴史を振り返る機会となり、よいことですね。

淡々と時代を噛みしめるように読みました。

作品の中身より、過去をどうとらえるかということに思いがいきました。

「事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。」(ニーチェ)

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」(ビスマルク)

「書物が無くとも、思索を深めることで、人は聖人になることが出来る」(王陽明)

「人は過去に縛られているわけではない。あなたの描く未来があなたを規定しているのだ。過去の原因は「解説」になっても「解決」にはならないだろう」(アルフレッド・アドラー)


過去には様々に捉え方がありますが、すべて自分しだいです。




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著者 ”さぐりん”の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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