北北西に雲と往け〜魅力は繊細な絵を通した世界観と不思議なキャラクターと謎を楽しめること 

あらすじ(ネタバレ含む)



どんなに運転が下手でも道に出たら走るしかない 人生と同じ

冒頭、路肩に横転した車ジムニーを背景に、こんな主人公のセリフで始まる。

主人公は17歳の御山慧。舞台はアイスランド島。

果てしなく続く草原の中で横転した故障した車の調子を伺う慧。

彼は車と対話していた。

言うことをきいてくれない車で夜を明かす。

明け方通りかかった人に車を起こしてもらい、再び車を走らせる。

彼は探偵として、人探しのために日本からアイスランドまで来て車を走らせていたのだ。見つけだし、依頼人からの報酬を受け取るのが仕事。

彼には祖父と弟がいた。

新たな依頼人の女性と話す慧。出会いのきっかけなどを聞いていくうちに相手は自分の祖父、ジャックと判明する。

このジャック、鳥と会話ができた。そして色男。

再会に涙を流す女。名はカトラといい、女優だという。

そんな折、慧は弟、三知高にメールするが、戻ってきてしまう。他のアドレスでもだめ。電話もつながらない。

彼が住んでいる叔父の家とも連絡がつかない。

慧は祖父ジャックとともに三知高の住む叔父の住まい、日本へ飛行機で飛ぶ。

叔父の家に着くと、そこは貸家となっていた。看板に記載の不動産屋で事情を聞き出す慧。

そこで驚愕の事実を聞かされる。叔父夫婦は亡くなったというのだ。奥さんの事故死の後、叔父も病死したという。

三知高は行方不明になっていた。

仲良かった子供の頃を回想しながら、慧は三知高の部屋に入り、状況を調べ始める。

部屋には壊れた携帯電話があった。部屋に残されていたレシートから近くのコンビニに聞き込みに行く。

コンビニ店員は幸い、三知高のことを知っており、「アイスランドに住んでいるお兄さんを探すつもり」という言葉を残していた。

再びアイスランドに戻る慧とジャック。ジムニーに語りかけながら、道を走る。

途中で眺めのよい丘でぼんやりしていると、池から出てくる全裸の美女に遭遇。思わず足を滑らせて池に落ちてびしょ濡れになってしまう。

仕方なく急遽近くのカトラの家に立ち寄る。なんとそこには先ほど全裸の美女がいた。カトラの姉の子供で名前はリリヤという。

慧とリリヤは同じ17歳だった。音楽に携わっており、コンサートで近くにきたため、カトラの家に立ち寄っていた。

さて、弟の三知高を探していた慧だが、尾行してきたある男に三知高の居場所を聞かれる。

この男、力づくで三知高の居場所を聞き出そうとしてくる。何でも叔父はこの男の友人であり、三知高が叔父を殺したという。

殴り合いの末、怪我をして気を失う慧。

気が付くと、カトラの家に運び込まれ、そこには三知高もいた。彼が兄を助けてここに運んだのだ。

三知高に叔父夫婦の死因のことを聞く慧。不動産屋がいうように、叔母は事故死、叔父は病死だという。

ジャックがようやく到着し、カトラの家を後にしようとした時、リリヤが慧に言った。

あの子 もう 連れてこないで あの子が話すと汚れた音がして気持ち悪い 日本語だから何話しているかわからないけど 嘘ついてる 聞かない方がいい

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評価と感想。想像力と刺激するポイントとは?



アイスランドの雄大な情景。真っすぐに伸びる果てしない道。美しい夜空。

偶然と必然が織りなす展開。

そして惚れたり、殴ったり、壊したり、嘘をついたり、モノを捨て去る人間。

この自然と人間の対比が印象に残ります。

そんなつまらないことに捉われていないで、もっと本質を見極めようよと、自然が語りかけているのが聞こえてきます。

後半一気に物語が動き出し、叔父夫婦の死と三知高との関係の謎がクローズアップされていきます。

キャラクターそれぞれがもつ特殊な能力がこの謎にどう絡んでいくのか。

自然と人間の関係を味わい見つめ直しつつ、この謎の行方を追っていきたいと思います。



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著者 ”さぐりん”の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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