漫画 助け合いたい〜明日は我が身。情報武装しつつ、ひとりで抱え込まないこと 

ファンタジー色は一切ないく、まさに今の日本で起こっている日本の家族の負の側面に光を当てた漫画です。

負の側面とは、高齢の親の怪我や病気に伴う介護、リストラやパワハラによるうつ病、再就職の壁、離婚、子育て問題などです。

今後誰しもが自分の身に起こるかもしれない家族に関するこれらの出来事に、どう備えるかを問う作品といえます。

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あらすじ


70歳前後の老夫婦。ローンで買ったエレベーターのない団地の5階に夫婦で住んでおり、直美と諒という二人の子供がいる。

最初の不幸な出来事として、ある日突然、老夫婦の旦那の方が脳梗塞で倒れてしまう。

一命はとりとめたものの、左半身に麻痺と視力障害が残り、つらい介護生活が始まる。

以前は健康増進に役立っているものと考えていた5階までの階段が重荷になっていく。

そして今度は老いた妻も膝を痛めてしまう。

この事態に、息子の諒が父親の介護を助けるため、同居することになる。

諒は転職先の量販店の激務で腰を痛め、休職中という。

ところがである。

健康保険料の変更通知がきたことで、諒は会社をリストラされ、今は無職であることを白状する。

その後就職活動をするも、30社から不採用の通知。

派遣の仕事を始めるも正気がなくなっていく諒。

そしてある日、ついに以前からうつ病であることを母親に伝える。

不幸は連鎖していく。

諒と同居して2年。家族は貯金も底をつき、困窮していく。

そしてついに、諒の父親は脳梗塞を再発し、亡くなってしまう。

金が底ついた家族は、家を売ることに。

諒は働きたいが、心身が思うようにならない。

諒を心配していた年老いた母親は、ついに心不全に。

手術に通院とかさばる医療費。

迷った末、結局生活保護を申請する決意をする老いた母親。

しかし、役所ではなんやかんやで断られてしまう。

諒は黙って家から姿を消してしまう。


諒はもともと大学卒業後、広告代理店で働き、優秀な業績をあげていた。

飲み屋で知り合った女性と結婚し、子供もでき順調な人生だった。

しかし会社の業績悪化に伴うリストラの動きの中で、全てが逆回転し始めた。

仕事で忙しく妻ともうまく会話がかみ合わなくなる。

そんな中、ついに会社からも退職勧奨が。

結局諒は、退職し、激安量販店で現場チーフとして働くことになる。

更なる激務。追い打ちをかけるように子供が高熱を出し慌てる妻。

しかし諒には冷静に対応する余裕などなく、これを機に妻は子供を連れて家を出ていき、離婚することに。

その後、更に事態は悪化。諒は体をおもうように動かせなくなり、またも会社を辞めさせられ、うつ病と診断される。


諒が家を出て行った背景にはこんなことがあり、自分の居場所を見出せず、自殺をはかろうとしていたのた。

諒は父親の墓のある故郷にいた。姉の直美は直感で諒の居場所を推測し、迎えに行った。

直美は母親を助けるため、パートで働く時間を増やすことにする。

直美は母親と諒のことが心配で仕方なく、ソーシャルワーカーにも相談する。

そしてついに夫にも悩みを打ち明ける。夫は親身になって直美の家族のことを思いやってくれた。

結局母親はソーシャルワーカーのおかげで無事生活保護を受けられるように。

諒は精神障害者の認定をうけ、デイケアに通い出し、少しずつ自分を取り戻していた。

諒は母親の言葉「いてくれるだけでいい」という言葉に救われたのだった。

感想、日本の家族


あまりの負の連鎖に、気がめいっていきますね。。それも今の日本で他人事として済まされない問題ばかり。

さすがに最後はうっすらと希望の光が見える終わり方です。

一番病気で怖いのはメンタル系なんですよね。

メンタル系と一口にいっても、そこには人それぞれタイプがあって、治療には一般論は通用しない。

医学で解明できているのはほんの一部ですし、先生によって対応は様々。

家族関係も破壊しかねない。

逆に家族関係がメンタルの病気の引き金になることもありますから。


このような負の連鎖が続かないようにするためにも、普段からアンテナを高くして、対応手段としての引き出しを多く持ちつつ、どんなに引き出しをもっていたとしても、過信せず一人で抱え込まないことが大事だと思いましたね。



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著者 ”さぐりん”の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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