不気味なふるまいがくせになるゴールデンゴールド〜最新刊までのあらすじと感想、考察 

3巻までのあらすじ(ネタバレ含む)


舞台は瀬戸内海の寧島にある小さな旅館兼小売店。中学3年の早川流花の祖母(ばーちゃん)が取り仕切っている。

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流花は仲良しの及川という男の子が高校は大阪に行くというので、自分の進路を悩んでいる。

ある日流花は、食事の小鉢に使う貝類を海に取りにいくよう、ばーちゃんに頼まれる。

流花は磯でサザエなど探している最中、岩場の溝にミイラのような数十センチの気味の悪い置物を見つけ、なぜか自宅に持ち帰る。

その置物の汚れを洗い流した後、近所の祠に置き、願いごとをして帰ろうとする流花。

仲良しの及川に島から出て行ってほしくない流花は、島に大きなアニメイトができることを祈ったのだ。

アニメイトは二人にとってこころのオアシスであり、及川が転居しようとしている大阪の住まいの近くにはアニメイトがあるからだ。

その直後、驚愕の展開が起こる。

この気味の悪い置物、生きていたのだ。素早く動き、自転車に乗る流花を追いかけてくる。

自転車のカゴに乗ってきた後、海に落っこちたが、流花が家に帰ると、この気味の悪い生き物はソファに座り、水を飲んでいた。

ばーちゃんはなせか、普通の客としてこの生き物に接している。

どうやら、島の出身者には普通のおじさんのように見えるが、島以外の出身者にはお地蔵さんのような奇妙な生物見えるらしい。

流花はこの島に伝わる福の神なるものが、この気味の悪い生き物なのかと考えだす。

事実、この生き物が家に来てから、宿泊客が相次ぎ、小売の店舗も急に売れだしていた。

ばーちゃんは店をコンビニにすることを考えだす。

そうこうしているうちに、ばーちゃんの店はM2マート寧島1号店として派手にオープン。コンビニに反対する住民もいる中での開店だった。

更には島の商売仲間を集め、事業を拡大するため、「寧島を強化する会」を結成しようとする。

疑いながらも賛同した島民が大事なものをもってばーちゃんの家に行き、あの生き物がその大事なものを飲み込んで吐き出す。

すると、その後その島民の家の商売は急に繁盛しだすのだ。

同時にばーちゃんに敵意をもつものも現れていく。

ついには島で殺人事件が起こってしまう。原因はあの生き物だった。

ばーちゃんに敵対する島民をマインドコントロールした結果だった。

流花はだまっておられず、ついにあの生き物(フクノカミ)を家から追い出そうとする。

時折、流花にはばーちゃんの顔がフクノカミのように見えることがあり、このフクノカミがばーちゃんの変化の原因なのではと疑い出していたのだ。

しかし一度は樽にフクノカミを閉じ込めたものの、ばーちゃんからの妨害に合い、逃げられ姿が見えなくなる。

その後、流花はトイレで便座の裏に無数のあの生き物が小さくなって張り付いているのを発見する。その後生き物は、トイレからドアの下の隙間を通して立ち去っていく。

その光景をみて、流花は倒れて気を失い、入院することになってしまう。

一方、あのフクノカミ周辺では、殺人事件をきっかけにして、酒巻という刑事が島を訪れ、ばーちゃんの家や関係者への捜査を進めていた。

この島には作家の黒蓮とその編集者の青木が新作準備のために訪れていた。

黒蓮は流花とともにフクノカミの存在の謎を目の当たりにして、ばーちゃんの家から追い出そうとしていた。

また、黒蓮には、昔から伝わる福の神の逸話を伝える歴史作家の茶虎という男の存在があった。

感想、考察



この不気味なフクノカミの謎が最大の魅力ですね。

改めてこのフクノカミの不気味さの要因をまとめると、このようになります。

  • お地蔵さんのような風貌で、取れてしまった腕を自分で持って時折ペタペタと歩く

  • たまに片言で喋る「オイカワ・・・」

  • 口からストローのような管を出して飲み物を飲む

  • 写真には映らない

  • 固形物の食べ物も食べるようだが、食べるシーンを誰も目にしていない

  • 島の出身者には普通のおじさんのように見えるが、島以外の出身者にはお地蔵さんのような奇妙な生物見える

  • 海に住む巨大なエビとクモの合いの子のような生物を操れる

  • 相手に応じて人形のように見せる擬態をとる

  • 木の棒で強打されて顔が変形しても、すぐに元に戻せる

  • 人をマインドコントロールする

  • 身体を無数の小さな体に分解することも、再統合することも可能



一巻冒頭の海辺に倒れていた侍とどう関係しているのか。

その謎を知る、歴史作家の茶虎は、今後どう物語に関わってくるか。

こういう不気味な生物が登場する漫画は、存在の意味を暗喩として想像すると面白いです。

この作品の場合、人の制御できないほどの金銭欲、事業拡大欲ととらえられます。

自己の欲望のためなら、周囲の反感をかっても、人が死んでもお構いななし。悪いこととも思わない。

内側からは醜い欲望であることが見えるのに、外からは健全な行為にしか見えない。

人の果てしない欲望はどこまで拡張し、その結果生じる負の側面はどう展開していくのか。


この先の展開が待ち遠しくなる作品ですね。



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十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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