「創世のタイガ」1巻のあらすじ、感想〜魅力は古代のうんちく、サバイバル、自分らしさをつかむ旅 

先月1巻発売のイブニング連載作品。作者は「自殺島」で有名な森恒二先生です。

本作品もサバイバルものですが、舞台はなんとタイムスリップした原始人のいる古代なのです。

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あらすじ



作品冒頭の舞台は人類学ゼミ仲間の大学生7人(うち二人は女子)が卒業旅行で訪れていたオーストラリア。

主人公のタイガはこの時点では未だに自分探しを続けていることを女友達にいじられ、自己評価も低いダメ系男子。平凡なこれまでの人生。将来への展望も見えていない。

物語が動き出すきっかけは7人が旅行中にふと見つけた洞窟。

好奇心から7人は洞窟の中を探索し始める。そして洞窟内に描かれた動物の狩をする古代の壁画を見つけ、歓喜する。

その喜びも束の間。

突如洞窟が崩れ落ち、入り口を塞がれて閉じ込められてしまう。幸い一行に怪我はなく、奥へと出口を探し歩く。

ようやく一筋の光を見つけ、外に出られたものの、そこは見慣れない自然が広がる別世界だった。

ここから一行のサバイバル生活が始まる。

目の前に現れた鉤爪を持ち、ゴリラのような生態の馬。この見慣れない生き物を襲うオオカミ。更には森に潜む巨大マンモス。

一行は洞窟を出てから当初は、テレビ番組の撮影か夢の中にでも迷い込んだかと思っていたものの、目の前の過酷な弱肉強食の世界に生き抜いていく覚悟を決める。

日が暮れれば、そこは獣が住まう森で自らの生存さえ危ぶまれる環境だからだ。

生き抜くために必要なのは、水、食糧、安全な寝床。7人は危険な環境の中、これらを探索し始めるのだ。

幸い、人類学ゼミのメンバーということで彼らは古代生物の知識があり、遭遇する動物から、今自分たちが、約数万年から100万年前の北アフリカから中東付近にいることを推測する。

その事実からあることを想起する。

そう、その時代・場所にはすでに人類がいたはず。

案の定、その後、彼らは殺し合いをするネアンデルタール人とホモ・サピエンスと思われる人類の祖先を目の当たりにするのだ。

獰猛な野生の動物よりも危険なのはこの同じ人類の存在になる。

そう考えるタイガらは、争いの末死んだ原始人の石から成る武器を奪い、戦い、行き抜いて行く覚悟を決めてゆく。

見どころ、感想



見どころは大きく二つですね。

一つは様々な漫画のジャンルに共通のことですが、固有のジャンルの知識をワクワクしながら得られるところです。

この作品の場合、古代生物の形態、生態がリアリティをもって描かれているので、サバイバル環境での緊張感との相乗効果で夢中に読み進められます。

もう一つは、主人公、タイガの変貌、成長の様子です。

元の現実の大学生生活では未来への展望を持てない平凡な大学生でしたが、洞窟を抜けだしてからは、別人のように危険を顧みず、勇敢に生き抜こうとしていきます。

何かのスイッチが入ったかのよう。

この先の2巻以降で待ち受けると思われる原始人たちとの戦いで更にどんな活躍を見せて行くのか楽しみです。


作品メッセージ



すごいパフォーマンスを出している人、生き生きとしている人とそうでない人。

個性が大事といいつつも、この競争社会で比較されることから逃れることはできません。

その差はどこから生まれるのか。

これまでの人生経験上、自分の持ち味を活かして夢中になれる土俵をいかにもてるかが最も重要だと感じます。

そのためにはいろいろ自分で試してみることが必要ですね。その経験の中から自分の認知特性(視覚、言語、聴覚のいずれかの優位性)がわかってくるはずです。

この漫画の主人公、タイガのように、多くの人は自分の特性や夢中になれることを見出す手前であらぬ方向に空回りしてしまっているんですよね。

世の中、阻むものが多いですから。学校、親、常識、生活環境などです。

この漫画を読みながら、こんなことを考えました。

生き物、歴史好き、わくわくする冒険物が好きな方、生き方に迷っている方にオススメです。



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著者 ”さぐりん”の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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