ドラマ「重版出来!」の原作との違いとは? 

作品概要


日本経済新聞「仕事マンガランキング」第1位を獲得したように、編集者視点で漫画出版に関わる人々の仕事ぶりとその中での人間ドラマを描いている作品。漫画家や編集者の夢と悩み、営業部門や書店員などの関係する人々との協力関係などがポジティブなトーンで描かれている。

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メディア展開


小学館の『月刊!スピリッツ』に2011年から連載され、単行本ものの7巻まで既刊。2016年4月からドラマ化。しかし、単行本の売上は聞くところによれば、まださほど増えていない模様。
キャストが原作キャラクターのルックスに似た人を選び、服装や振る舞いまで忠実に再現しており違和感がなく、映像として、編集者と漫画家の関係やそれぞれの生き甲斐と悩み、出版社の仕事内容などがよりわかりやすく提示されている。
特にバイブス副編集長のオダギリジョー、興都館社長の高田純次、バイブスの看板漫画家である三倉山龍の小日向文世、太めの陽気なバイブス編集者の荒川良々などは2.5次元ドラマの趣である。
人間ドラマの楽しみとともに、出版社や漫画家の仕事場の様子や業界用語(ネーム、アオリ、Gペン、ペン入れ、トーン、フキダシ、重版出来など)を学べるのも知らない人にとっては好奇心、知識欲を満たす魅力要素だろう。
ただ、個人的にやや気になる点は、ドラマでの黒木華が演じる黒沢心のポジティブすぎる言動にリアリティが感じられないところ。漫画では違和感ないのだが。。


ドラマと原作の違い


基本的には原作のエピソードを抽出してドラマ各話を構成しており、舞台やキャラクター設定やストーリーも原作に忠実である。
ただ、細かくみると、ドラマの尺などを考慮して、シーンや台詞の編集が多数行われている。例えば、ドラマの第4話(原作単行本の3巻の一部に該当)の冒頭で漫画家のたまごである3人が興都社に作品を持ち込んでくるシーンがあるが、登場する順番が逆になっている。ドラマでは最初に一番クセのある人間(田町さん)を登場させることによるインパクト狙いなのではないだろうか。その後、話しはデビューを目指す東江さん、中田さん、大塚さんという3人の物語がイベント会場、バイブス編集部、アシスタントとして働くことになった三倉山先生の家、自宅、デザイナーの事務所など舞台を変えて展開するが、それぞれのシーンの展開順番は原作とドラマではかなり違っている。ドラマをご覧になった方はぜひ原作も読んで確かめてほしい。


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著者 ”さぐりん”の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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