アニメ「サクラダリセット」の会話につっこんでみる 

(※ その後2クール目に突入したので、記事を更新しました。)

またも時間、記憶の忘却、人固有の能力という人間の克服できない制約に対する願望が現れた作品だなあと。

セリフが理屈っぽいのは評価が分かれるところだろうが、私は好み。

「親しくすることに意味はあるのかな」
人は気が合うからなんとなく親しくしようとする。そこに意味があるかという問いはたてないから、この会話でむむ⁈!と立ち止まる。

「互いに理解するためにいろんな言葉を交換しましょ」「そうすることに意味はあるかな」
やることの意味を問うことは一見正論だが、言葉の交換の意味である相互理解のさらなる意味を会話で問うのは疲れる。

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「(3人のうち誰がアンドロイドなのか)、夏の終わりに答え合わせしましょ」
何この唐突すぎるセリフ。明らかにカメラでアップの相麻の口調が綾波レイみたいなアンドロイドなんだけど。

「この世界のルールを壊せるかもしれない」
世の中どこへいってもルールだらけ。生き苦しいことも多々ある。当然ながらルールを守れない人、守ろうとしない人、ルールを変えようとする人などがでてきて、面倒が起こる。

「あなたを信用する根拠が私にはありません」

この理屈っぽいセリフ!「あなたは信用できない」で終わりでしょ。

(信頼とは)「理論的な根拠がない状況下で相手の判断を受け入れられるかということです」
信頼って、その人の過去の言動という根拠をもとに相手を受け入れることでしょ。とすると、過去の言動が正しいから今回も正しいということを根拠にしている。
過去の状況と現在の状況は違うから、過去が信頼できたとしても現在には当てはまらない。とすると、過去を根拠とすることは理論的ではないということか。面倒くさ!

私は好みの作品です。



そして、2クール目に突入したこの作品。

相変わらず理屈っぽい会話、感情表出が少なく謎の多いキャラクターによる物語が進んでいますね。

しかし、この空気感とともに時間・空間が交差する世界観、謎に包まれた伏線が徐々に収束していく流れ、あからさまでなく幸せをつかもうとするキャラクター達のやりとり、奮闘は魅力的です。

さて、最新の13話。


人を選ぶ特徴的会話の突っ込みどころはこちら。
夢の中で登場する野良猫屋敷のお爺さんのセリフです。



頭の中に二つの箱を用意するんだ。

Aの箱には思いつく限り何もかも入れる。  

その中から正しくないものを見つけてBの箱に移す。少しでも正しくないなら容赦なく移すんだ。

Aの箱の中身を一つ残らずBの箱に移すまでだ。
この世界にあるものはどこかしら正しくないものだよ。

Bの箱の中からまだ一番マシなものを拾いあげるんだ。それが君の正しいものだ。

正しくないところを理解した上で、それでもなお正しいものが本当に正しいものだ。

正しいことはそうやって見つけるんだ。



サクラダリセット第13話より

簡単にいうと、世の中に完璧なものはないのだから、すべてのものの欠点を把握した上でよく吟味して自分に合ったものを選択しましょうねということ。

通常、例え話とはわかりやすく伝えるために、具体的例をあげて説明するものですが、この会話の場合、逆に別なところに頭を使うことになってよりわかりづらくなるところがサクラダリセットならですね。

でもそれだけでなく、新たな別の思考を生み出す契機にもなっていますね。

というのも、この場合の思考方法は、物事のネガティブ面を中心として観察したものになっていますが、逆に、物事のポジティブ面を中心に観察したのち、ネガテイブ面の大きなものから排除していき、最後に残ったものを選択するというやり方もあるからです。

野良猫屋敷のお爺さん風に言えば、こういうことです。

「Bの箱には思いつく限り何もかも入れる。 その中から正しいものを見つけてAの箱に移す。少しでも正しいなら容赦なく移すんだ。

Bの箱の中身を一つ残らずAの箱に移すまでだ。
この世界にあるものはどこかしら正しいものだよ。

Aの箱の中から一番ダメと思うものを順番に拾いあげるんだ。そして最後に残ったもの、それが君の正しいものだ。

正しいところを理解した上で、それでもなお正しくないものを排除し、残ったものが本当に正しいものだ。

正しいことはそうやって見つけるんだ。」

更に別な思考方法としてこういうのはどうだろうか。

人は沢山のものを一度に比較検討することはなかなかできないので、ひと組ごとに1対1で比較し、より大事なものを選択していくというやり方。

ひと組ごとの比較で選択されたもの同士を更に比較していけば、最後に一番大切なものが残るはずです。

3つのどの方法でやったとしても想定される結果は、最後に一つ選択したとしても、その選択に自信がもてず、再度同じプロセスを繰り返したくなること。

そうなると、この3つの選択方法をすべて試した上で、毎回同じ選択結果となり、納得するまで繰り返すのがよさそうですね。

やり過ぎると今度は自分の時間という貴重な資源を失いますけどね。

そこで「春埼、リセットだ!」とはいかないわけですから(笑)。

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著者 ”さぐりん”の紹介

十代の一人娘と子猫と暮らすという、レア人種のアラフィフ男子。 ユニークな遊び体験やコンテンツ作品の背景にある社会や人の本質について、感じ、考えたことを発信しています。

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